【全文】小沢一郎氏、山本太郎氏が会見「市民の希望の星になれるように頑張りたい」~党名候補には「一郎太郎」も - BLOGOS編集部
※この記事は2015年01月27日にBLOGOSで公開されたものです
27日夕、「生活の党と山本太郎となかまたち」の小沢一郎代表と、新たに共同代表に就任した山本太郎氏による会見が行われた。前日開催された両院議員総会では同党の役員が決定、山本太郎氏は政策審議会長、参議院政策審議会長に就任、副代表には主濱了・谷亮子の両氏、幹事長には玉城デニー氏がそれぞれ就任している。冒頭発言
小沢氏:いま司会の方からお話がありましたように、昨日、正式に会合を持ちまして、党の役員構成等について話し合いをし、決定をいたしたところでございます。すでにもう皆さまご案内の通り、「生活の党と山本太郎となかまたち」という名称で、新しい政党を作り上げることになりました。
これは何と言っても私ども議員は、国会において、いろんな機会に発言の場を得て、そこで自分の主張をするというのが本来の役目であると同時に、皆さまメディアの様々な機会にも、政党として出席を、あるいはインタビューを求められることがほとんどでございますので、そういう意味におきましても、両方が一緒になって、そしてできるだけ広い形で活動をしていこうという主旨で、この政党を互いに作ることで同意したわけであります。
党と言っても小さな政党でございますので、議席数に応じた国会の発言の機会ではなかなか多くの場面が与えられないこともあるんですけれども、山本太郎さんと一緒にやることによって、国会とそして、それ以上に国民の皆さんと直接的なつながりをいろんな形で持っていければ、人数が少なくとも、我々の主張を広く国民の皆さんにお話し、また皆さんの意見を聞くこともできるのではないかと。
そういうようなことも含めまして、「生活の党と山本太郎となかまたち」ということで、これから活動をしていくということになりましたので、どうか皆様のご理解とご指導をよろしくお願いいたします。
山本氏:「生活の党と山本太郎となかまたち」。非常に長い名前ですけれども、文字数制限がある場合、申し訳ないですけれども、「生活の党と山本太郎となかまたち」の共同代表をさせていただくことになりました山本太郎です。よろしくお願いいたします。
無所属でスタートした山本太郎なんですけれども、この数の世界の政治の中で、国会の中で、一人でいるということで、やれることやれないことを一年半に渡って身を持って経験しました。特にこの一人でやっていくことに関しましては、事実上国会の中で干されている状況と同じなんですね。発言権がほぼない、限られている。確かにそれを積み重ねながらやっていくってこともあるでしょうが、やはり政党という形でそこの一員になり発言力を高めていくということで、山本太郎に託していただいた皆さんに、この国に生きるすべての皆さんに対して貢献していきたいという思いで、今回「生活の党と山本太郎となかまたち」として二つのグループが一つになったということになりました。
僕から長々とした話をするよりも、おそらく記者のみなさん、フリーの皆さん、いろんな方々から質問をいただいたたほうがよろしいと思いますので、マイクを一度お返ししたいと思います。
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山本氏:辺野古問題なんですけれども、時を遡りますと、なんといいますか、グアム・テニアンという話でまとまるところをひっくり返されたという部分があるわけですよね。それどころじゃなく、沖縄の民意ははっきりしている。必ず政府側であったり関係省庁でこういうことを言われるんですね。「様々なご意見がありますから」と。沖縄に住まれる方々にも。
けれどもその様々な意見を集約するのが民主的な手続きである選挙である。その選挙によって、沖縄は名護の市長選挙も、そして知事選も、そして先の衆院選でも、すべての小選挙区において辺野古に基地は作らせないという民意が勝ったんですよね。
でも結果、それによって政府側の方針は変更されるかというと、粛々と進めるという話になっている。これ、ただの暴君なんです。無茶苦茶なんですよ。筋が通っていない。どうしてそんな無茶苦茶ができるのかということで、ゲート前であったり、カウンターであったり、いろんな方々、地元市民の方々であったりとか、全国から集まったが方々がそれに対する反対運動というものをキャンプ・シュワブ前であったり大浦湾で展開するんです、それに対して過激派だとかという言葉というのは当たらないと思うんです。一体どちらが無茶苦茶というと明らかだと思うですね。世界中が見ていますから。
国会議員という立場なんですけれども、「はいはい邪魔邪魔」という感じであしらわれてしまう。そんな状況なんですね。その中にはもちろん暴力排除もありました。たとえば80歳を超えた女性の方が警察官によって押し倒されて、頭を打ったんですけれども、救急車を呼べという声に対してそれを心配する現場の指揮官も居ず、そして救急車も呼ばれなかった。
救急車を呼んだのは市民の側で、救急車が入ってくる時にも、機動隊の車両によって入ってこれない状況になってたんですよね。一体誰を守るためにそのような仕事をしてるのかという憤りを感じるんですけれど、ここはやっぱり政治の場でいろんな意見をもっと交わさなければならないし、もっとたくさんのひとたちにに沖縄の現状ということを知って頂かなければいけない。
この辺野古問題一つとっても、今回合流したことによって、そしてメディアに出て話す機会をいただけるののも、大きなものだと思っています。
小沢氏:行政的には、前知事が了承して手続きが始められたという経過がございます。それを盾にとって政府は強引に進めているわけですけれども、今度は国会議員もそうですけれども、知事そのものが反対という立場で選ばれて知事になっておりますので、細かい行政手続きのことはわかりませんけれども、知事がきちんとした意向を示すことによって、解決するんじゃないかと思っております。
いずれにしろ、沖縄県民の皆さんの総意によって反対だということは選挙で示されておりますので、これを強行しようとしても、現実としてできないだろうと思いますけれども、きちんとした手続きをやったほうが早く収まるんだと私は思っております。
ー参議院では山本太郎さんを含めて3人ということですが、社民党と統一会派を組む可能性はあるのか。また、小沢代表が定例会見を週に1回やっていたが今後はどちらが定例会見を行うのか。(フランス10)
山本氏:会派の問題に関しましては、どのような広がりをこの先見せていくのか、たとえばその先の選挙であるとか、見据えた上でおそらく会派を組んでいかないとなかなか難しい問題があると思うんですね、現実的にはこの決定はされておらず、これから話し合いをしていこうというところです。
小沢氏:(定例会見は)ですからできるだけ太郎さんにやっていただきたいと思っています。(一同笑)。たまには僕も出てこいと言われればやりたいと思います。
ーイスラム国による人質事件が喫緊の課題だと思いますが、安倍首相の中東歴訪と2億ドル支援が原因だとする意見もあります。これに対し、民主党を始めとする野党は、解決を待たずに追及しないとしている。追及の手を緩めているようにも見えるのですが、今国会ではどのような姿勢で臨むのか。(日刊ゲンダイ)
小沢氏:人命救助ということは最優先の、当面の課題であるということは誰も疑うことはできない、当然の話なんですね。
ただ、こういうことが何によってもたらされたのかということを考えなければいけないと思います。ですから人命救助ということは、それはそれとして、日本国はこういった国際紛争の中で、どういう立ち位置に立ったのかということを、より国民にとっては将来の様々な起きるであろう問題を考えたときに大事なんだろうと思います。
イスラム国と戦争あるいは敵対状態にある国にお金や物資を支援するということを公然と宣言したわけですから、いわゆるアメリカを中心とした有志連合とともに国際紛争にあたると、安倍さんは現地で声明したわけであります。イスラム国がこれはまさに自分たちの敵であり、戦争の相手の一員であると認識するのは当たり前のことだろうと思います。
ですから安倍さんが旧来から集団的自衛権の話を一生懸命やってきましたけれどもアメリカと一緒にこの国際紛争もどんな犠牲を払おうがアメリカと一緒に、あるいはその他の有志連合と一緒にやるんだ、という決断をした上でやるんならば、私は賛成でありませんが、一つの取るべき道ではあろうと思います。
しかし私自身は、集団的自衛権と全く同じことでありますので、これはあくまでも直接関係ない国際紛争は、国連の平和活動を通じて日本はそれに協力すべきだというのが憲法の主旨であるという我々の立場はきちっと明言しなくてはいけないと思います。
人命救助は大事だから、それは別にして、とにかく挙党一致だとか、挙国一致だみたいな話をすぐ日本人はしたがるんですけどね、人命救助と別の話にして、日本国にどういう今後国際紛争の中で対応していくかという今後の舵取りの問題ですから、それとこれとは、全く異次元の話ですが、今回の安倍さんは集団的自衛権をずっと言い続けてきましたけれども、現実の国際紛争の中で新たな一歩を一線を超えて踏み出したというふうに私は思います。
少なくとも相手方がそう取っていることは間違いないですから、そういう意味で、今後いろんなことがもっともっと起きるわけです。紛争は。その時にあくまでもアメリカと一緒に有志連合でもって、集団的自衛権の行使を徹底的にやるんだという道を選ぶのか、あくまでも国連を通じて平和活動でやっていくのかという、日本の将来に置いて大きな分かれ道になりかねないので、国民の皆さんによく考えていただきたい。私たちは今申し上げた国連中心の旗を主張してまいりたいと思います。
山本氏:小沢代表が言われたとおりだと思うんですけれども、とにかく外交的失策であったりとか、リスクマネジメントの失敗というものに対して、今そんなことを言ってる場合じゃないだろうと、今、心を一つにしてというような同調圧力ががすでに作り上げられていると思います、でもそうではなくて、これ完全なショック・ドクトリンだろうと。これは便乗だよね。海外派兵だったり自衛隊の進出、集団的自衛権の問題に足を踏み入れようとしているのはもう明らかなんですよね、
この人質事件が表面化してからの安倍政権の発言であったりとか、それだけじゃなく、イギリスとの2プラス2によってだったりとか、もう確実に動いているわけですから、考えなければいけないし、上げるべき声は上げていかなければならないと思います。
ー人質事件をめぐって、今政権批判は慎むべきという本末転倒とした自粛ムードが共産党にまで蔓延しています。これを国会論議を通じてどう打破していくのか。
小沢氏:特定の政党の名前を挙げて論評するのは避けますけれども、今さっき言ったように、人命救助は大事だから、とにかくそれでもって後は物を言わないというようなことは非常におかしいと思いますね。
安倍さんが大きな一線を超えた形で、集団的自衛権の事実上の実行、それを行ったという、踏み出したということは、それで結構だという政党は別ですけれども、それは日本の方向としてよろしくないということであればですね、人質の生命云々とそれは別の異次元の問題ですから、徹底してこういう時にこそ、論争すべきだと私は思いますね。
なんかね、すぐその、そういった情緒論的な話でもってね、口を閉ざしちゃうというのがね、政党として、政治家としては大変無責任、おかしいと思います。そう私は思っております。
そして、一般国民のみなさんと対話をできる、あるいはいろんな意見交換をできる。そして俗に言う、いわゆる保守という意味だろうと思いますけれども、そういう政党がなかなか見当たらないということだと思いますが、まさに今回、山本太郎さんと私どもが連合体を組んで政党を作るということにありましたのは、我々の持っているものと太郎さんの持っているものと両方で相まって、今言ったように国会の場や、いろんな旧来の政治の手法だけではなくて、国民に働きかけたり、対話したりいうことも、太郎さんの手腕を、能力を通じてやっていけるというメリットもあるので、そういう意味で私はとても良い、今後にとって政党を形作れたと思っています。
山本氏:小沢代表おっしゃったとおりで、これはどんどん玉を投げていくと。本当に、人命救出とは別個の話で、この安倍政権による外交の失策といいますか、まず人質の情報が流れてきたのは去年の夏、湯川さんですよね、秋、後藤さんですよね。その間に何をやっていたのかと。夏以前にやっていたことは、たとえばイスラエルとの包括的パートナーシップとか、いろんな問題があるわけですよね。今まで手を伸ばしていなかったところに、どうしてわざわざ手を伸ばしたのかということも入ってくると思うんです。
それだけじゃなく、人質問題が表明化してきた。それだけじゃなく、その問題があるにも関わらず、わざわざ中東まで出かけていったと。イスラエルというのはその中で微妙な立場だと思うんですね。にもかかわらず国旗のある前でのテロに対する発言、これは完全に挑発ですよね、だからこの船の日本国という船の船長として相応しいのかどうかということも合わせて話していかないことには、やはり諸外国から見ても、ISILから見ても、日本は一体どっちの立場なんだと。これは日本国民の総意なのかと。この安倍という人の言っていることはの総意ということでいいのかと。
この先どんどん国益が失われたり、日本国内のテロが現実化していくと思います。たとえば新幹線であるとか、原発であるとか、ある意味テロしてください、テロを防ぎようのない状態で存在しているものが多数あるわけですから、こちら側からわざわざ足を踏み入れる必要ないですよね。そこに足を踏み入れているのが現政権のやり方なので、要は、人質問題、それは凄く大切、救出しなければならないですが、現政権の失策への追及の手を緩めないということが大切だと思います。
ブログの中で、市民政党、市民とのつながりを深く持っていきたいと文章で出したことがあるんですが、要は、ある意味で政局のプロフェッショナルといいますか、小沢一郎さんと一緒にやれるということは、私が現場の声を全国を歩いて拾ってきてたと。この二つを融合しながら、多くの人達に理解を広めなければ、選挙がある度に、戦後最低の投票率を更新し続けてるわけですよね。これだけ政治に期待はできない、がっかりだ、どうでもいい、というところにいってしまうと、誰が得をするのか。やはり大企業とつながった大政党が、どんどん自分たちのの幅を広げていくと。政治を今市民の手に取り戻すことに、「生活の党と山本太郎となかまたち」が希望の星になれるように精一杯いやっていきたいと思います。
ー次世代の党から、会派名に個人名が入っていることに問題視する声が上がっていますが、これに対しどう対応されるおつもりでしょうか。(朝日新聞)
山本氏:まあどうしてそんなことが問題なるのかなというのが一つ疑問ですね。そんなことより問題にすべきことは山ほどあると思うんです。
おそらく個人名が入ったことに、"その手があったか"という裏返しじゃないかなと思うんですけども(笑)。 一応ですね、この動きになるずっとずっと前から、11月18日の参議院内閣委員会での個人名がそのような形になることについて聞きました。すると問題無いと。公職選挙法86条の2におきまして問題無いということが確認取れています。総務省においても。そのことが問題になるというのは、なにかこう、おそらく勢いが付きそうかな、ということに不安に思っているのかなと。(笑)手をつなげるところはつないで、現安倍政権に対しての対峙を進めて行ったほうが良いと思うんですね。
ついでといっては何なんですが、この「生活の党と山本太郎となかまたち」という名前に対して、小沢さんが「いいんじゃないか」と言って下さったということに、この方の度量の深さというか、やはり目的は何なのかがハッキリ見えた方だなと。
その前にも他の党名を一応提案してるんですね。例えば「一郎太郎」はどうですかと。本当に普通から考えればありえない話ですよね。でも、「うーん」って、その件に関してもちゃんと考えてくださるんです。それじゃ語呂が悪いから「太郎一郎」ではどうか…でも先輩がやっぱり前じゃないとどうなんですかね…という話もつきあってくださって(笑)。
でも、本当にその名前が相応しいんであれば、それでも構わないじゃないかと。ただ、公職選挙法などを鑑みていくと、一番直近の選挙になるのは衆議院になりますよね。僕の改選は次の次の参院選になるので、現在の枠組みの中で考えたならば、やっぱり「一郎」という小沢さんの名前が入っているのはそこにはふさわしくないだろうということで、この提案でどうですかということに対して、それを「じゃあ他のメンバーにも聞いてみる」とお話をしてくださったんですよね。
だから僕びっくりしたんですよね。こんな柔軟な人、政界にいたんだなと。党名をきっかけにしてでるけれども。小沢さんが民主党から離れた理由は何なのかということを考えてみれば、消費税ですよね。25年間続いた消費税によって、これによって日本国はどうなったか、日本に生きる人々はどうなったかということをわかってらっしゃって、それを離党という形でハッキリと示した。
その"義"と言いますか、この国を生きる人々に対して正義を貫いたという部分でも一致できますし、それだけではなく、山本太郎が参議院になった時大事にして、今も大事にしています被曝の問題。東電事故によります被曝の問題に関して、被曝防護の観点の政策が入っているのは生活の党なんですよね。高線量の地域にお住まいの方の避難の権利を与える当然ですよね。
どうして原発のことは語れて、被曝のことは語れないのか、自分の中で政治に対して本当に不信感を持っていたんですけれども、生活の党には僕と近いものがあるんじゃないかなと。人々の命を守るということに関して、委員会でも被曝の問題取り上げてたんですけれども、足がすくんでしまう部分もあるんじゃないかと思いますが、しっかりと脱被曝について突き詰めていきたいと考えています。
ー山本議員が当選された時に後押しをした一番の塊は脱原発、脱被曝だったと思うんです。脱被曝がある政党や組織とつながることによって緩んでしまうのではないかという心配がありますが、小沢代表の方からもその点に関して脱被曝が突き詰められるのかどうか、お聞きしたいです。
小沢氏:我々は旧来の政党の中では唯一、明確に脱原発、脱被曝という考えかたを表明しておる政党であります。ですからそういう意味において、山本さんの主張と何ら変わらないというふうに思っておりますので、その心配は無用だと思います。
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