カイル・ウォーカーの後釜となれば冨安健洋の名前が挙がるはずだ photo/Getty images

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念願のストライカーであるアーリング・ハーランドの獲得に成功したマンチェスター・シティ。21歳と未来のある若い選手で、今後の攻撃の柱となれる。

前線の補強ポイントはストライカーのみであり、残りの期間で別のポジションの補強に移ることができる。予想される補強ポジションは中盤とサイドバックだろう。

中盤はフェルナンジーニョが抜けることになっており、アンカーが欲しい。だがアンカーはロドリがいるため、彼の稼働率を考えると同じ実力を持った選手の獲得はどちらかを長い時間ベンチに座らせる可能性があり、効果的ではない。そのため、アンカーでプレイしつつ、インサイドハーフでも使える多様性のある選手が候補となる。

フレンキー・デ・ヨングやマテウス・ヌネス、デクラン・ライスはその項目に当てはまる選手である。特にデ・ヨングの起用法はバルセロナと同じものであり、セルヒオ・ブスケッツの代わりにアンカーに入ることもある。パス捌き、ポジショニング共に素晴らしく、有力候補だが、バルセロナが放出するかは怪しい。ベルナルド・シウバとのトレードともいわれているが、それはシティ側が容認しないはずだ。

ライスも同じく金額が高すぎる。ウェストハムは放出を望んでおらず、そうなれば消去法だがヌネスとなるか。スポルティングCPではダブルボランチで起用されており、より前への推進力が強いタイプである。球際での攻防も力強く、ペップが獲得後にアンカーでも起用できるように鍛えるのか。若手ではロメオ・ラヴィアがいる。すでにトップチームデビューは済ませており、来季のプレシーズンから起用され始める可能性はある。

サイドバックは主に右を任せられる選手が欲しい。現状のスカッドではカイル・ウォーカー、ジョアン・カンセロ、オレクサンドル・ジンチェンコの3人しかいない。それでも問題が大きくならなかったのはネイサン・アケやジョン・ストーンズのサイドバック起用があったからだ。どちらも効果的であり、戦力の底上げに成功したが、アケはともかくストーンズは怪我が多すぎて計算できない。カンセロも右ではなく左に配置されたほうが躍動しており、右を本職とするウォーカーの後釜のような選手がいればベストだ。

とはいえ、このポジションは明確な補強候補がいない。左であればクリスタル・パレスのタイリック・ミッチェルが候補だったが、サイドが逆である。若手ではコンラッド・イーガン・ライリーがプレミアデビューを果たしたが、実力は未知数だ。報道はないが、アーセナルの冨安健洋はピッタリな存在だ。ウォーカーのように速く、強く、賢い。両サイドでもプレイ可能で、さらにセンターバックでも戦える。怪我の再発は少し気になるが、プレミアで最もウォーカーに近いタイプだといえる。

CL制覇のためにも補強を進めたいシティ。まずはストライカーを決めており、次は中盤と最終ラインに目を向けることになる。