XFN-ASIAによると、自動車最大手の米GM(ゼネラル・モーターズ)のワゴナー会長兼CEO(最高経営責任者)は、7日に開く取締役会で、仏ルノー・日産自動車<7201>連合が示した提携案の内容と方法について強い懸念を表明する意向だ。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが5日、関係者の情報として電子版で伝えた。ワゴナーCEOら取締役は、著名投資家でGMの大株主であるカーク・カーコリアン氏が先週明らかにした提携案を経営陣に対する敵対的な動きとして扱う方針という。

  GM経営陣としては、経営面と外部交渉手続きの2点で提携提案に異議を唱えている。まず、経営面では業績が回復し始めているが、十分な回復には時間をかけて推移を見守る必要があるとしている。さらに、手続き面では、カーコリアン氏がGMの取締役会に送り込んだジェローム・ヨーク氏が、独自に提携について日産のカルロス・ゴーン社長と協議した点で、これは正当な手続きではないととらえられている。GMは、UAW(全米自動車労組)やミシガン州の政治家、一部報道機関に提携反対で協力を求めることも検討しているという。一方、ルノー・日産はGMの同意を提携の前提としている。 【了】

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