家の防犯対策が不十分だと、あき巣などさまざまな犯罪の標的になることも。ハウスメーカーで家を建てた日刊Sumaiライターは、共働きで不在にすることが多く、そのうえ、留守番しているペットのことが心配でした。そこで担当者に相談しながら、設備やサービスを選んで家づくりをすることに。実際に6年住んで、安心だと大満足。どんなものを取り入れたたのか紹介します。

留守番しているペットが心配。防犯対策を考えた家に

筆者が防犯対策に力を入れたきっかけ。それはそもそも、家で飼っている愛犬と愛猫を、危険な目に合わせたくないという思いでした。

共働きの夫婦ふたり暮らし。仕事などで不在にしていることも多く、家にいるペットが安心して過ごせる家にしたい。これが、出発点だったのです(それに、ペットの安全を追求すれば、結果的には自分たちにとっても、快適で安全な家になりますよね)。

ここからは、筆者が取り入れた防犯対策を、詳しく紹介していきます。

 

窓の工夫:シャッターや柵でガラスを割られないように

まずは、窓の防犯対策です。

警察庁が公表している「平成30年の犯罪情勢」によると、あき巣の侵入方法は、鍵の閉め忘れである「無締まり」が約48%。次いで「ガラス破り」が約34%で、合わせて8割を超えます。あき巣は、カギをかけ忘れている窓、周囲に気づかれずに割って侵入できる窓を物色しているのです。

窓の施錠を徹底するのはもちろんですが、ハウスメーカーの担当者には、窓を割られにくい、もしくは、割るのに時間がかかるように工夫してほしいと依頼しました。

 

●1階の大きな窓には電動シャッターを!

1階の大きな窓には、すべて電動のシャッターをつけました。シャッターが閉まっていれば、窓を割ることができません。旅行などで長期間留守にするときや夜間は、シャッターを閉めています。

とはいえ、1日じゅうシャッターを閉めきっていると、光を取り込めず、部屋も温まりません。そのため、昼間はシャッターをあけたまま出かけることも。ちなみに、その際には、あえてリビングの電気はつけっぱなしにしています。

 

●小窓には面格子を取りつける

窓の防犯対策としてシャッターと一緒に提案されたのが、小窓の面格子です。

「小窓は防犯対策が手薄になりがちなので注意が必要」とのことでした。無防備な小窓がある家も、ねらわれる傾向にあるそう。これを聞いて、筆者宅は1階のすべての小窓に面格子をつけました。

 

ほとんどが窓の外側ですが、外側に向かって開く窓には内側に面格子をつけています。

 

2階のバルコニーに面した窓の防犯対策として、バルコニー開口部には柵を設置。こちらは防犯のためではなく、バルコニーでネコが遊べるようにと、脱走防止目的でつけた柵。ハウスメーカーの担当者からは、「外からの侵入も防げそうですね」と言われました。

 

●明るさを取り入れたい2階の窓は二重窓に

2階にある、面格子や柵、シャッターなどがついていない窓は、窓を二重にしました。もともとは断熱と防音の効果を期待してつけた内窓が、防犯対策も兼ねています。

窓が2枚あると、1枚割ったあとにもう1枚割らなければ、侵入できません。時間も手間もかかり、そのうえ、ガラスが割れる音が2回もすることに。あき巣が入ろうと思っても、入りにくい家だと認識させる効果はありそうです。

庭の工夫:見通しのよい柵にし、家の裏には砂利を!

窓だけでなく、庭も防犯を意識したつくりになっています。

 

写真は筆者宅の庭です。愛犬が遊べるようにと芝を敷き、ドッグランにしました。こちらも、家を建てる前に防犯的にどうなのかと、ハウスメーカーの担当者に相談しています。

あき巣は、見とおしのよい庭や、手入れがされて片づいている庭などを、イヤがるそうです。そのため、ドッグランの囲いは、生垣や塀ではなく格子タイプの柵を選択しました。

 

●家の裏側などには砂利を敷く

人目につきにくい家の裏側には、砂利を敷きました。庭の見通しがよかったとしても、家の裏側までは見えにくいもの。歩くと音がする砂利は、見えない場所の防犯対策にひと役かっています。

 

警備会社と契約:万一のときに駆けつけてくれる

万一のときにも備えたいと相談したところ、すすめられたのが、警備会社と契約することです。家から近い場所にある契約会社がよいとのことで、数分のところに待機拠点があるSECOM(セコム)に決めました。

契約前に問題となったのが、ペットの存在です。人感センサーについて聞いたところ、小型犬なら、センサーの取りつけ位置を調節して、利用可能とのことでした。ただし、ネコは高い位置にも移動できるため、人感センサーが感知してしまうそう。筆者宅では人感センサーをつけない代わりに、すべての窓や扉、19か所に防犯センサーをつけています。

外出する際には「外出セコム(外出時向けに、防犯システムをオンにする)」にし、その間に侵入があればすぐにセコムのスタッフが駆けつけて、室内を確認してくれます。また、在宅中は「在宅セコム」にしておけば、外からの侵入があった際にアラームが鳴る仕組みなので、就寝時などに便利です。

防犯対策のために追加される料金を聞いたときは、正直なところ「ここまでやらなくても大丈夫なのでは?」と心が揺れました。しかし、6年住んでみて安心して過ごせているので、やってよかったと満足しています。