AFX通信によると、OPEC(石油輸出国機構)は19日、原油価格の高騰で、欧州などで石油消費が停滞しているにもかかわらず、OPEC原油の世界需要は、6月時点で、今年は日量2870万バレルとなり、前年比で日量10万バレル増、また、前回予想(5月時点)からも日量10万バレルの上方修正になるとの見通しを発表した。

  また、世界の原油需要は2006年には、前年比日量140万バレル(1.6%)増加するとしており、これは5月時点での予測とほぼ変わらないとしている。

  原油価格高騰が需要に及ぼす影響について、OPECの最新レポートでは、中国とOPEC加盟11カ国を除き、需要が停滞し始めているとみている。中国では、経済成長の拡大でエネルギー需要が堅調を続け、今年の原油需要は前年比日量50万バレル増の同700万バレルになると予測。

  米国では、景気の順調な拡大で、4-6月の原油需要は高止まっているが、価格高騰のため、夏の旅行シーズン入りにもかかわらず、予想されたほどの需要増は見られないという。一方、欧州では景気回復にもかかわらず、価格高騰を反映し、4-6月の原油需要は停滞している。【了】