《小田急線刺傷》対馬容疑者、イタリア美女にも“敗北”した「負け組ナンパ師」の素顔
「周りからは“ツッシー”と呼ばれていました。いじられても笑ってすませる温厚な人柄で、こんな大事件を起こしたことが信じられません……」
【写真】露出度高めのイタリア美女と、嬉しそうに記念写真を撮る対馬容疑者
容疑者の高校時代の同級生は驚きを隠せない──。
自称・派遣社員の対馬悠介容疑者(36)。8月6日に小田急線の車内で乗客の男女10名を牛刀で切りつけた殺人未遂の容疑で逮捕された。
「事件直前、容疑者は食料品店で万引きを行い、女性店員に通報されていました。
店員を恨んだ容疑者は殺害を決意。しかし店が閉まる時間だったため、電車での無差別殺人に計画を変更しました」(全国紙社会部記者)
狙われた20代の女子大生は重傷を負った。
「さらに容疑者は大量殺人を企て、電車内にサラダ油を撒いてライターで火をつけようとしましたが、燃えることはありませんでした」(同・前)
「昔から人にバカにされてきた不幸な人間」
容疑者は警察の調べに対し、
「6年くらい前から、幸せそうな女性を見ると殺してやりたいと思っていた」
「(殺すのは)誰でもよかったので、勝ち組っぽい女性を狙った」と供述している。
以前から女性への歪んだ感情に支配されていたようで、その後の捜査でも、
「大学のサークルや出会い系サイトで知り合った女性にバカにされて生きてきた」
「幸せそうなカップルがたくさん歩いている渋谷のスクランブル交差点を爆破しようと計画していた」
「俺は昔から人にバカにされてきた不幸な人間。幸せそうにしている人間が憎い」
などと語っており、女性に対する強い憎悪を抱いていたことがわかる。
牛刀は自殺用に購入し所持していたが、「(自殺は)痛そうだからやめた」と思い、断念。その刃は、何の罪もない女性たちに向けられた。このことからも、他人の痛みを想像できない身勝手な人間性がうかがえる。
無差別殺人を計画し、社会を恐怖のドン底に突き落とした容疑者。何が彼をここまで歪んだ人間にさせたのか……。
大学時代に“異変”、ナンパを繰り返す
容疑者は青森県出身。幼少期に東京・世田谷にある母親の実家に移り住み、公立の小・中学校に通った。
中学から付き合いのある同級生によると、
「誰にでも声をかけるタイプで、周囲に好かれていました。成績はいつも上位で、スポーツもできた。しかし、中学・高校と彼女はいませんでした」
悪ふざけをすることもあったようで、
「高校時代に、上半身裸で近所のファミレスに突撃したことも。女性店員には無視されていましたが」(同・前)
くしくも学生時代を過ごした自宅は、今回の犯行現場となった小田急線・祖師ヶ谷大蔵駅のすぐそばにあった。
その後、中央大学理工学部に進学した。何の問題もなく過ごしていた学生時代。しかし、このころから徐々に、容疑者に“異変”が現れる……。
別の友人によると、
「大学では周囲に“俺はナンパ師だ”などと自慢げに語り、手あたり次第に女性に手を出していましたね」
一部報道では大学時代、中学・高校生にナンパを繰り返し、時にはホテルに連れ込んでいたという証言も伝えられている。
大学に入学して突然、女性関係が豹変した容疑者。その勢いは止まらず……。
「大学時代に友達数人でイタリア旅行に行ったことがあるんです。そして、ツッシーは海外でもナンパを……」
前出の友人はあきれた様子で語る。
ローマやフィレンツェなど名だたる観光地を回った楽しい旅行だったが、“真の目的”は別にあったのだ。
「彼は本当に女好きで、旅行中はずっと過去のナンパ話など、女性関係の話題ばっかりでしたね」
盛り上がった流れで……。
「現地で女性をナンパしようということになったのですが、“さすがに現地の女性を落とすのは厳しいだろう”ということで、日本人観光客の女性に声をかけていました。
ホテルのロビーで執拗につけ回したり、ロック・オンした女性の部屋をノックしたり……」(前出・友人)
イタリアまで来ても、やはり言葉の通じる日本人ばかり狙って声をかけていたという。
自称・ナンパ師を公言していた容疑者だが、異国の地で海外の美女にナンパをするほどの度胸はなかったようだ。
ちなみに容疑者のフェイスブックにはこの旅行の後に、再度イタリア旅行をした際の投稿があり、
《インジェノバ、ウィズマイフレンド&めっちゃタイプガール》(原文ママ)
というコメント付きで現地の“イタリア美女”と肩を組む写真を載せている。頼み込んで、写真だけ撮らせてもらったのだろうか。
突然、大学をやめてしまった
ひたすら女性との交流を求め、ナンパに明け暮れた大学生活だったが、やがて……。
「何があったのかわかりませんが、突然、大学をやめてしまったんです。大学時代には交際していた女性もいましたが、3年生くらいのときにフラれてしまった」(大学時代を知る別の友人)
程なくして周囲の友人とは音信不通に。大学を中退した容疑者は、派遣会社を転々とし、その間に女性への“恨み”を増大させていった──。
以前は執拗に女性にアプローチしていた容疑者がなぜ、一方的な敵意を募らせることになったのか。
「まだまだ未解明の点は多いですが、妄想型の統合失調症を患っていた可能性を含め現在、捜査が行われているようです」(前出・記者)
あまりに身勝手な理由で多くの人が傷ついた今回の事件。拗らせた容疑者の女性への感情が変わらなければ、出所後にはまた、新たな被害が出てしまうだろう。