「京都芸術大」の名称使用に「異議申さず」…古都の大学同士が争った訴訟で和解成立
京都市立芸術大学(京都市西京区)が、学校法人瓜生山学園(同左京区)が運営する「京都芸術大学」の名称の使用差し止めをもとめた訴訟は7月20日、大阪高裁で和解が成立した。双方が同日、ウェブサイト上で発表した。
和解の内容は、(1)瓜生山学園が「京都芸術大学」を使用すること、(2)京都市立芸術大学が通称・略称として「京都芸大」「京芸」を使用すること――などについて、双方が異議を述べないというものだ。
瓜生山学園は2019年8月、運営する京都造形芸術大学を「京都芸術大学」に変更すると発表。これを受けて、京都市立芸術大学側が反発。同年9月、名称が類似しているため、混乱を招くとして、使用差し止めをもとめて提訴した。
1審・大阪地裁が2020年8月、請求を棄却する判決を言い渡したところ、京都市立芸術大学は「およそ承服しかねる」として、大阪高裁に控訴した。その後、高裁から勧告があったことなどから、和解の協議が進められていたという。