アガタジャポン(株)(TDB企業コード:581448578、資本金1000万円、東京都港区六本木7-17-28、代表上國料秀幸氏)は、従業員に対し5月31日をもって解雇通告をするとともに、今後、破産手続きに移行することを説明した。

 当社は、1989年(平成元年)6月に設立された宝飾品業者。1974年にフランスのパリで発祥したアクセサリーメーカー「AGATHA DIFFUSION SARL(アガタ社)」の日本法人としてスコティッシュテリアをモチーフとしたシンボルマークや「アガタブルー」で知られる『AGATHA PARIS(アガタパリ)』のネックレス、ブレスレット、ペンダント、リング、ピアス、イヤリング、腕時計などを全国の百貨店約34店舗を展開していた。20代〜40代の女性をコアターゲットにリーズナブルな価格帯が人気を集め、2003年8月期の年売上高は約16億5400万円を計上していた。

 しかし、近年はEC販売の台頭による百貨店離れで売り上げが低迷していたほか、2015年頃から役員の交代や、店舗のスクラップアンドビルドを頻繁に手がけるようになり、業界内からも動向が注目されていた。また全国展開により家賃や人件費などの固定費負担が重く、厳しい資金繰りを余儀なくされていた。

 こうしたなか、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、百貨店の休業や消費控えで売り上げがダウン。昨年11月にはフランス国内のグループ会社が法的手続きを申請していた。
 
 負債は2019年12月期末時点で約9億9700万円だが、その後変動している可能性がある。