むね肉でもジューシー!やわらかチキン南蛮【小林まさみ先生に教わる お料理修行 #6】

お料理修行をするのは…

macaroni 編集部 企画ディレクター / といちゃん

料理をするのは嫌いではないけれど、もっと上手に作る方法があるんじゃないかと思いながらも、いつも自己流で済ませてしまう私。そこで、将来の旦那様においしいごはんを作りたい!? との思いで、料理研究家の小林まさみ&まさる先生のもと、月に一度お料理修行に行ってまいります!

今回教えていただいたのは、子どもも大人も大好き「チキン南蛮」。私も無性に食べたくなることがありますが、揚げたりソースを作ったり、やることが多くて面倒臭そうといつも諦めてしまいます。今日こそおいしく作るコツを掴んで、チキン南蛮作りをマスターできるように頑張ります!

教えてくれるのは…

料理研究家 / 小林まさみ先生・小林まさる先生
嫁と義父という関係でありながら、最高の料理研究家コンビとして活躍するまさみ先生とまさる先生。

料理愛好家・平野レミさんのアシスタントとして多忙を極めるまさみ先生を見かねた、まさる先生の「手伝おうか?」という愛のあるひと言から始まったふたりの関係。嫁と義父という関係に初めこそ戸惑いはあったものの、絶妙で抜群のコンビネーションと安心感で徐々にお茶の間の人気を獲得。現在では、数々のテレビ出演や雑誌取材と多忙を極める。

まさみ先生とまさる先生のレシピは、主婦の方々はもちろん、今までまったく料理をしてこなかった男性やシニアの方でも簡単においしく作る事ができると好評。料理のみならず、関係や年齢・常識にとらわれない前向きで明るい姿勢にも、勇気づけられている方も多い。

そんなまさみ先生とまさる先生に「チキン南蛮」の作り方と3つのコツを教わりました。

それでは、さっそく「チキン南蛮」を作っていきます!

まさみ先生「それでは、作っていきましょう!」

といちゃん「はい!今日もよろしくお願いします」

材料(2人分)※タルタルソースは作りやすい分量

チキン

・鶏むね肉(皮なし)……大1枚(約300g)
・塩……少々
・こしょう……少々
・小⻨粉……適量
・溶き卵……1/2個
・揚げ油……適量

甘酢タレ

a. ポン酢醤油……大さじ2杯
a. 砂糖……小さじ1杯
※バットに混ぜ合わせておく

タルタルソース

・卵(室温においた冷たくないもの)……1個
b. マヨネーズ……大さじ2と1/2杯
b. らっきょう(みじん切り)……20g
b. 塩こしょう……少々
b. パセリ(みじん切り)……少々

・レタス(ひと口大にちぎる)……1枚
・トマト(4等分のくし切り)……1/2個

1. タルタルソースを作る

まさみ先生「まずはタルタルソースを作ります。たっぷりの湯を沸かした鍋に分量外の酢を少し加えたら、おたまに卵をのせて、そっと湯に入れ中火で10分ゆでましょう。ゆで卵が剥けたら、⻩身と白身に分けてください。白身は粗いみじん切りにしてボウルに入れ、bを加えて⻩身を潰しながら混ぜます」

といちゃん「タルタルソースにらっきょうを入れるんですね。食感がアクセントになっておいしそう!」

2. 鶏肉の下処理をする

【POINT1】鶏肉は観音開きにする

まさみ先生「次に鶏肉の下処理をしていきます。鶏肉は観音開きといって、真ん中から左右に開くように切り、厚みを均一にしましょう」

といちゃん「観音開きがいつも上手にできないんですが、そのままじゃダメなんですか……?」

まさみ先生「観音開きにすると、厚みが均等になり火の通りが早くなるんです。ポイントを抑えれば簡単にできるので一緒にやってみましょう!」

まさみ先生「まず鶏肉の中心に、縦に切れ目を入れたら身を切り離さないよう、半分くらいの厚さまで入れてましょう。その切れ目から左右にそれぞれ、包丁を寝かせながら切り離さないように切れ目を入れていきます」

といちゃん「力を入れすぎたらすぐに切り離してしまいそうで……あっ、でも思ったより力は入れなくていいんですね。慣れたら意外と簡単!」

まさみ先生「次は鶏肉にラップをかけ、外に流すイメージで麺棒で1.5~2倍にたたき伸ばしましょう。たたくことでお肉がやわらかくなりますし、火の通りが均一になるので時短にもなりますよ」

といちゃん「よし!鶏肉を伸ばし終わったから、次は塩こしょうや衣付けですよね~」

まさる先生「ちょっと待った~!衣は時間が経つと水分が染みて食感が悪くなるから、揚げる直前に振ろう!」

【POINT2】衣は揚げる直前に付ける

まさみ先生「そうなんです!サクッとした衣の食感に仕上げるために、衣は油で揚げる直前に付けるのがポイント。衣付けの前に油の準備をしておきましょう。フライパンに、深さ2cmの揚げ油を入れ、170度に温めておきます」

といちゃん「なるほど!おいしく作るには、作業のタイミングも大切なんですね」

3. 鶏肉に衣付けし、油で揚げる

まさみ先生「油の準備ができたら、鶏肉に塩こしょうを振り、鶏肉に小⻨粉をまぶして卵を満遍なく絡めておきます。小麦粉は全体的に付けないと卵が絡みにくくなってしまうので、しっかりまぶしたら、最後にたたいて余分な小麦粉を落とすようにしましょう」

といちゃん「全体にきちんと小麦粉をまぶしておくことで、卵の絡みがよくなるんですね!」

まさみ先生「衣を付けたら熱した油の中に鶏肉を入れます。衣が剥がれちゃうので、触り過ぎないように気を付けましょう。2~3分ほど揚げたらひっくり返し、さらに2分ほど揚げます。揚がったら、余分な油を切りましょうね」

といちゃん「揚げ上がりました!わぁ、良い色!では、付け合せや皿の準備をしちゃいますね~」

まさる先生「ちょっと待った~!」

といちゃん「悔しい!また出ちゃいました(涙)」

まさる先生「鶏肉の油が切れたら、すぐにタレにくぐらせよう!」

【POINT3】鶏肉が熱いうちにタレにくぐらせる

まさみ先生 「そうですね。熱いうちにタレにくぐらせることで、しっかり甘酢ダレが絡むんですよ。揚がった鶏肉から、すぐにaのタレに絡めましょう」

4. タルタルソースと一緒に盛り付ける

まさみ先生「タレにくぐらせたら、食べやすい大きさに切ります」

といちゃん「わぁ!お肉のやわらかさが包丁から伝わってきます!」

まさみ先生「最後に、タルタルソースをたっぷりかけ、レタスとトマトを添え、パセリを振ったら完成です」

完成!

といちゃん「パセリで彩りがプラスされて、おいしそうです!」

まさみ先生「盛り付けも綺麗にできましたね。さぁ、揚げたてをいただきましょうか!」

実食!先生たちのジャッジはいかに…

といちゃん「とってもジューシー!鶏肉は広げて叩くとこんなにやわらかくなるんですね」

まさみ先生「そうなんです。揚げすぎてもお肉が硬くなってしまうのですが、今回は上手く揚げられましたね」

まさる先生「甘酢だれがちょうど良いね!じょうでき!」

まさみ先生から、作り方とポイントのおさらい

まさみ先生「今回タルタルソースに、らっきょうを使用しましたが、玉ねぎやピクルスでもおいしく作ることができますよ。鶏肉はしっかりとたたくことで、やわらかい食感に。少し面倒と感じても、このひと手間は揚げ時間の短縮にもつながるので、ぜひ試してみてください」

〈作り方〉
1. タルタルソースを作る
2. 鶏肉の下処理をする
3. 鶏肉を油で揚げる
4. タルタルソースを添える

〈ポイント〉
・鶏肉は観音開きにする
・鶏肉の下味と衣付けは、揚げる直前に
・鶏肉が熱いうちに甘だれにつける

ボリューム満点なのに簡単な「チキン南蛮」

揚げ物はハードルが高い印象がありましたが、意外と作業は単純で簡単に作ることができました。観音開きに少し戸惑ったものの、慣れれば楽勝!これが時短につながるなんて、またひとつ勉強になりました。皆さんもぜひ、作ってみてくださいね。

取材・文/鎌上織愛(macaroniライター)
写真/實重かおり(macaroni編集部)

※本記事の取材および撮影は2021年2月24日におこないました。撮影時のみ一時的にマスクを外していただきましたが、スタッフ一同、コロナウイルス感染予防の対策を十分に講じたうえで撮影に臨んでおります。