先月末から今月にかけて足利市と佐野市の高齢者施設3カ所で新型コロナウイルス感染のクラスターが発生しました。これを受け佐野市では高齢者施設を対象にした検査キットの配布を始めました。

佐野市が始めたのが市内の高齢者施設に新たに入居する人と、施設職員の希望者に市が費用を負担して新型コロナウイルスの検査を実施するという取り組みです。

合わせて105の施設に唾液を容器に入れて調べる抗原検査の検査キットを配布する予定で、検体を提出したその日のうちに結果が分かります。

陽性となった場合、さらに精度が高いPCR検査を受けてもらい、施設内でクラスターが発生するのを防ぐのが狙いです。

すでに、およそ1,600人の施設職員が検査を希望しているということです。  

14日、検査キットを受け取った佐野市山形町の介護老人福祉施設「ゆずりは」では、70歳以上の高齢者29人が入居しデイサービスも行っています。

換気や消毒のほか入居者の面会はなるべく控え、どうしても行う場合は窓ガラス越しにするなど対策を徹底していますが、同じ地域でクラスターが相次いでいることもあり、施設関係者は更なる安心・安全につながると期待していました。