パナマ戦で無失点勝利に貢献した権田。試合後に課題を語った。(C)JFA

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[国際親善試合]日本1−0パナマ/11月13日/オーストリア・グラーツ

 オーストリアのグラーツに遠征中の日本代表は11月14日、パナマ代表と対戦し、1−0で勝利を収めた。

 この試合でゴールマウスを守り、完封勝利に貢献したのが権田修一だ。

 7試合連続無失点という記録を打ち立てた権田だが、しかし個人としてではなく、あくまでチームとしての結果だと強調する。

「ひとりで7試合を無失点って不可能なんですね。例えば毎試合枠内シュートが15本くらい来ていて、毎試合PKがあって、それで無失点だったら、『どうだ、俺の記録だ』ってなるかもしれないですけど、今日の試合を観てもらっていても分かるとおりに、本当にピンチのところでみんなが身体を張って防いでくれるシーンはたくさんある。そういうところがチームのみんなが身体を張った結果の7試合なのかなというふうに思います」

 ただし、そんなパナマ戦も快勝だったわけではない。
 
 権田がこのパナマ戦で挙げた課題が、チームの重心だ。

 3−4−2−1システムで臨んだこの日は、守備時には5バックが自陣深くに引く形になり、なかなかボールを奪ってから前線に押し上げるのに時間がかかってしまった。この傾向は特に前半に顕著だった。

 権田は言う。

「攻撃と守備は表・裏というか、同じものだと僕は思っている。今日はどうしても守備にかける人数が多く、少し後ろに重くなってしまったのかな。できるだけCBを押し出すとか、サイドの選手を高い位置まで押し出すというチャレンジはしていましたけど。でも特に今日の3トップはコンビで崩すのを得意としている選手たちだと思うので、あれだけ低い位置からのカウンターとなると、少し難しさはあるのかなというのは感じた」

 パナマ戦で1トップ・2シャドーのスタメンに入ったのは、南野拓実、三好康児、久保建英というスピードやテクニックに長ける3人だったが、相手のプレスに押し込まれ気味だった前半はなかなかこのトリオの持ち味が発揮される場面を作り出せず、決定機は少なかった。

「もう少し前線の選手が気持ちよくプレーできるというか、もう少しやりたいようなゾーンでプレーできるような守備ができたら。それが前からプレッシャーにいくのか、一個プレッシャーのゾーンを上げるのか分からないですけど、そういうところができると。(後半は)浅野(拓磨)選手とかがスペースがあるなかで、気持ちよく裏に走っていましたけど、前半に出ていた選手をもう少し活かしてあげられるような守備ができるといいのかなというのが課題ですかね」

 前線のタレントを活かすには、攻撃に移り変わった瞬間の立ち位置は重要。ボール奪取のラインを上げるなど、チームとして改善が必要だと権田は主張した。

構成●サッカーダイジェスト編集部