ソフトバンクは初回に4点を先制して試合の主導権を握った【写真:藤浦一都】

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ソフトバンク打線が狙った走者を出してから増える変化球

■ソフトバンク 7-3 楽天(16日・PayPayドーム)

 ソフトバンクは16日、本拠地PayPayドームで楽天と戦い、7-3と快勝して今季2度目の6連勝とした。初回に楽天の先発・塩見を攻め立てて、いきなり怒涛の6連打で4点を先制。先発のムーアが7回まで3失点にまとめて逃げ切った。

 初回1死から川島、柳田が連打を放ってチャンスを作ると、柳田、グラシアル、栗原、中村晃と4連続適時打が飛び出した。6連続単打で一気に4点を先行し、今季2戦2敗と苦手にしていた“天敵”塩見を攻略。試合を優位に進めるリードを奪い、アクシデントもあって塩見は降板した。

“天敵”攻略法がハマった。試合後、工藤公康監督は「チームとしてというのはある。落ちる球やカーブを走者がいるとろこで結構投げてくる。そこをタイミングを合わせて打ってくれた」と語る。ソフトバンク打線はこの日、塩見の変化球に狙いを置いていた。

 川島、柳田が出塁すると、グラシアルは2ストライクからの3球目のフォークを左前に弾き返した。続く栗原も1ボール2ストライクからのフォークを右前に。続く中村晃はカーブを右前へ運んだ。松田宣は1ボール1ストライクからの真っ直ぐを捉えたが、4本の適時打のうち3本は変化球を打ったものだった。

 初回に一気に4点を奪った攻撃を試合後、工藤監督は「理想的過ぎる攻撃でした。移動ゲームの時は打率は高いので、打ってくれると信じていました」と満足げに振り返る。苦手としていた左腕を打ち崩しての1勝は、3年ぶりのリーグ優勝に向けていい弾みとなりそうだ。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)