FW鎌田大地が日本人2人目となるELでのハットトリックを達成

写真拡大

[2.20 EL決勝T1回戦第1戦 フランクフルト4-1ザルツブルク]

 ヨーロッパリーグ(EL)は20日に決勝トーナメント1回戦第1戦を行い、FW鎌田大地とMF長谷部誠が所属するフランクフルトはホームでMF奥川雅也が所属するザルツブルクと対戦。鎌田が3得点を挙げ、フランクフルトが4-1で勝利を収めた。第2戦は27日に行われる。

 グループリーグを2位で通過したフランクフルトは4-3-3の布陣を敷く。鎌田は1日のブンデスリーガ第20節・デュッセルドルフ戦以来の先発出場に、長谷部は4日のDFBポカール3回戦・ライプツィヒ戦以来の先発になった。鎌田は右FW、長谷部は3センターのアンカーで起用されている。

 UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)でグループリーグ敗退となったザルツブルクはELへ。FWアーリング・ホーランドやFW南野拓実が海外移籍したが、公式戦2試合連続で得点を決めている奥川がトップ下で起用されている。

 試合は序盤からフランクフルト攻勢。前半12分、PA右角のDFアルマミ・トゥーレからパスを受けた鎌田が、相手GKの股間を通すシュートで先制に成功する。さらに同43分に追加点。長谷部が自陣でボールを収め、中盤に縦パスを送る。受けたMFジブリル・ソウがさらに最前線にスルーパスを送ると鎌田が反応。相手DFに追いつかれるが右足の切り返しで華麗に翻弄し、相手GKの構えも左足チップキックでかわしてゴールに流し込んだ。

 鎌田の2得点でフランクフルトは2-0で前半を折り返す。追いかけたいザルツブルクは後半から2枚のカードを切り、奥川は前半45分間で途中交代となった。

 後半に入ってもフランクフルトの勢いは留まらず。後半8分、PA内のMFフィリップ・コスティッチのキックは相手のブロックに遭うが、ボールはPA左ラインのDFエバン・エンディカへが拾う。すかさずPA中央に柔らかいクロスで折り返すと、最後は鎌田が頭でゴールに叩き込み、ハットトリックを達成した。

 データサイト『opta』によると、鎌田はクラブ初のELでのハットトリックを達成した選手となった。日本人選手としては2人目のELハットトリック。2018年11月8日に当時ザルツブルク所属の南野が記録して以来の偉業となった。

 また、鎌田は今大会6得点目を記録。レンジャーズ(スコットランド)のFWアルフレッド・モレロスと並び、得点ランク暫定トップタイとなった。

 フランクフルトはその4分後にダメ押し弾。中盤の鎌田が縦パスを送り、FWアンドレ・シウバが前線に運ぶ。PA左でコスティッチがラストパスを受け取ると、チーム4点目を冷静に決めた。

 4-0と点差を広げたフランクフルトだが、守備に手を抜くことはない。後半32分には自陣への進入を許すも、冷静に相手の動きを読んだ長谷部がブロック。36歳のベテラン日本人選手が貫禄の動きを見せた。

 フランクフルトは後半36分に鎌田を途中交代させると、同40分にはザルツブルクFWファン・ヒチャンにPKで失点を喫する。しかしその後はスコアが動くことなく、フランクフルトが1回戦第1戦を4-1で制した。