仕入れや物流コストの増加などから3期連続の債務超過に

 (有)滝治(TDB企業コード:985592042、資本金300万円、東京都江東区豊洲6-5-1東京都中央卸売市場内、代表村上初正氏)は、12月11日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は平山隆幸弁護士(東京都新宿区新宿2-9-22、平山法律事務所、電話03-5363-7391)。債権届け出期間は2020年1月22日まで。

 当社は、1977年(昭和52年)8月に設立。かまぼこなどの水産練り物を主体に、干物や塩乾物、魚卵など水産加工品の仲卸を手がけていた。40年超の業歴を有す水産加工物卸業者として、業界内で一定の知名度を得ていた。2016年には関係会社の(株)滝治(東京都中央区築地)を設立し、築地魚河岸小田原橋棟にて「築地滝治」の屋号で店舗を構えていた。

 しかし、近年は水産練り物の受注は安定していたものの、干物などの塩乾物は同業者との競合が激しく販売数は減少。2018年7月期には年売上高約15億円を計上していたものの、仕入れや物流コストの増加などから3期連続の債務超過に陥っていた。再建を図っていたが奏功せず今年6月末で事業を停止し、7月24日に東京地裁へ自己破産を申請、7月26日に同地裁より保全管理命令を受けていた。

 負債は債権者約56名に対し約3億円。

 築地市場から豊洲市場に本店事務所を移転させて事業を継続している仲卸業者として初の倒産。

 また、関連会社の(株)滝治は7月26日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けている。