韓国産のパプリカ(資料写真)=(聯合ニュース)

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【世宗聯合ニュース】日本の経済報復により韓日関係が悪化した先月も、韓国の農水産物・食品の日本への輸出は大きな影響を受けていないことが分かった。

 

 韓国農水産食品流通公社(aT)が15日に発表した7月の輸出実績(速報値)によると、先月の日本向け農水産物・食品の輸出量は10万640トン、輸出額は2億1139万ドル(約223億8600万円)と集計された。前年同月に比べ、輸出量は25.2%、輸出額は14.2%、それぞれ増加した。

 今年1〜7月をみても、農水産物・食品の対日輸出量は前年同期比1.6%、輸出額は1.9%、それぞれ増加した。

 輸出額全体に占める日本の割合は22.7%で、中国(16.7%)を抜いて単一の国として韓国の最大の輸出先となっている。

 今年1〜7月の日本向け農水産物・食品の輸出のうち、生鮮農産物のみに絞ると輸出量は前年同期比13.4%減の5万4286トン、輸出額は同1.2%減の1億5673万ドルだった。

 品目別では高麗人参類、トマトの輸出量と輸出額がどちらも増加した。また、キウイとクリの輸出量と輸出額は前年に比べ大きく成長した。

 日本に輸出される農産物の代名詞であるパプリカは、輸出量は9.5%増加したが、輸出額は4.5%減少した。ユズ茶は輸出量(マイナス8.0%)、輸出額(マイナス5.4%)ともに減少した。

 aTはこれについて「パプリカは輸出量が増えたが、日本現地の作柄が良く単価が下がり、輸出額は減少した」とし、「ユズ茶は国内の作柄不振で生産量自体が減少した影響が大きいためで、どちらも日本の輸出規制問題とは関係ない」と分析した。

 農林畜産食品部も「ユズの輸出減少は韓日関係悪化と関係がないと確認された」とし、「ユズは昨年の寒波被害による生産量減少と輸出価格調整による契約の遅れで日本への輸出が減少した」と説明した。

 一方、今年1〜7月の韓国の農水産物・食品の全世界向け輸出量は前年同期比4.0%増の278万8000トン、輸出額は同2.1%増の55億4150万ドルだった。

 品目別では鶏肉(55.3%)、サワラ(43.2%)、サバ(36.3%)、ミカン(55.4%)などは輸出額が大幅に増加した。一方、甘柿(マイナス41.0%)、ユリ(マイナス37.6%)、ナシ(マイナス35.7%)、ユズ茶(マイナス12.5%)などは輸出額が急減した。