女子中高生の間ではやっている「スタディプランナー」という手帳をご存じでしょうか? この手帳を使った勉強効率を上げる7つの方法を紹介(写真:土風/PIXTA)

今、コクヨやいろは出版の「スタディプランナー」という手帳が女子中高生の間で大流行しています。毎日の勉強の記録をおしゃれに書き残せるこの手帳は、年間1万〜2万部売れればよしとされる手帳市場において、わずか半年で10万部の大ヒット。

【2019年7月19日12時20分追記】初出時、スタディプランナーの発売元を1社のみに限定して表記していたので、上記のように修正しました。

「そんな暇があったら勉強したほうがいいのでは」と大人は思ってしまいがちですが、40万部ヒットの書籍『学びを結果に変える アウトプット大全』の著者であり精神科医の樺沢紫苑氏は、「スタディプランナー」を使った勉強法を推奨しています。社会人にも使える最強のアウトプット勉強法とは?

「楽しい」ほうが効率がいい

学びにおいて最も重要なのは、「楽しんでやる」こと。楽しいと感じると脳内ではドーパミンが分泌され、やる気や記憶力がアップします。一方で、やらされ感を感じながら嫌々やっていると、ストレスホルモンであるコルチゾールが分泌されます。

目標やスケジュールをかわいらしく書き込める「スタディプランナー」は、勉強の中に「楽しい」を盛り込むのにうってつけ。学生をはじめ、資格や語学の勉強をする社会人にもおすすめです。勉強効率を最大限に高める使い方とその理由を、7つに分けて解説していきます。

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「スタディプランナー」は、1日・1週間・3カ月・1年など期間ごとの計画を書き込める仕様。まずは自分の最終的なゴールと、そこにたどり着くまでの目標を細分化して書きましょう。

ドーパミンは、目標を達成できたときだけでなく、目標を立てるだけでも分泌されます。目標の達成までイメージできればベスト。宝くじを買ったとき、まだ当たってもいないのにワクワクしますよね。「もし当たったら何に使おう」とイメージすればするほど、ワクワクが高まってドーパミンが増えるのです。

ちなみに、目標設定は「ちょい難」が目安。「今日は問題集を3ページやる」といったすぐ終わってしまうような目標では、簡単すぎてドーパミンは出ません。反対に、「100ページやる」といった無謀な目標もまた、立てた瞬間に「無理だ」と無意識に思ってしまいドーパミンは出ません。高すぎる目標に挑むと「危険領域」に突入し、かえって不安などのマイナス感情が生まれてしまうのです。

一生懸命やればできるけれど、怠けるとできない。自分の能力ギリギリの「ちょい難」目標のことを「学習領域」と呼び、そこに挑むことでドーパミンは最も分泌されます。いきなりベストな目標を立てることは難しいので、やりながら調整していきましょう。

1日の計画は、勉強を始める直前に立てる

1日ごとのページには、その日の目標、TO DOリスト、スケジュールなどが書き込めるようになっています。私のおすすめは、勉強を始める直前に書くこと。

どうもやる気が出ないとき、「やる気が出るまで待つ」なんてことはしていませんか? やる気スイッチを入れる秘訣は、「とにかく作業を始める」。軽い作業でいいのでとにかく机に向かって始めてみると、脳の側坐核の神経細胞が活動し、海馬と前頭前野に信号が送られてやる気が出るのです。その所要時間はたったの5分。

前夜に予定を立てておかないと不安という人はそれでも構いませんが、私の場合はワクワクして眠れなくなってしまいます。やる気スイッチを入れて効率的に勉強するためにも、勉強前の5〜10分で計画を書くことをおすすめします。

モチベーションを保つには

TO DOは3つずつに分割する

人間の脳の作業スペースは限られていて、同時に処理できる情報は3つが限界。「あれもやらなきゃ」と頭の片隅で考えているだけで、効率は大幅に低下します。タスクが多いときは3つずつに分割し、「午前中にやること」「午後にやること」「今日中にやること」などに分けましょう。そして「今」のタスクに集中します。

「数学を1時間やる」といった漠然としたタスクはNG。「問題集を○ページから○ページまでやる」など、達成したかどうかわかるものに変更します。

人間が高い集中力を発揮できるのは15分までなので、「英単語を1時間で50個覚える」というタスクなら、15分ごとに少し休憩を挟みながら12〜13個ずつ覚える形に小分けするのがベター。たとえ最後の15分で覚えきれない単語が出てきても、前半戦で順調に達成していればドーパミンは分泌され、モチベーションは上がります。

ぬ槁犬鮹成できたかどうか必ず振り返る

その日の勉強を終えたら、目標の達成度を必ず振り返ります。クリアしたものにシールを貼ったり、マーカーで色をつけたりすると、なお効果的。「ご褒美」効果が得られ、ドーパミンが増します。達成できなかったものがあれば、「スマホを見すぎた」などの理由もできるだけ書いてください。翌日には改善を意識できます。

目標を立てたら、1日・1週間・1カ月……と期間ごとにフィードバックすることが大切。達成の積み重ねが自信になっていきます。

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以前ダイエットをしていたとき、きちんとトレーニングをしているにもかかわらず2キロ太ったことがありました。「おかしいな」と思ってよくよく調べると、増えたのは筋肉量。体重という指標だけで見るとダイエットは失敗ですが、本当はそうではなかったのです。

成果を見る際は、学校の成績やテストの点数だけを指標にしないこと。実際に点数が上がるには時間がかかるので、「頑張っているのに結果が出ない」と思い込んでしまいます。解いた問題集のページ数、覚えた単語数など、複数の指標を持つようにしましょう。

加えて、結果だけでなく努力も評価すること。いちばんわかりやすい指標は勉強時間です。1日ごとに時間を決めるよりも、週単位がおすすめ。例えば、1日3時間×7日=週21時間を目標にしたとすると、「今日2時間しかできなかったから、足りない分は週末に頑張ってクリアしよう」というようにゲーム性を持って取り組むことができます。それがまたドーパミン分泌につながるのです。

「承認欲求」も満たせる

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「スタディプランナー」を使う女子中高生は、カラフルなペンやシールでページをかわいらしくデコレーションしますが、楽しく書くことでドーパミンが出るという以外にもメリットがあります。


まず、絵や図を描き加えることで「画像優位性効果」が生じ、文字のみの場合よりも記憶に残りやすくなります。「喜怒哀楽が刺激されると記憶が増強される」という法則もあり、かわいいイラストやマークを描くだけで感情が刺激されて記憶に残るという事実も。また、色彩が脳を刺激することもわかっています。

А嵎拔垢」でみんなとシェアする

ツイッターやインスタグラムでは、「勉強垢(垢=アカウント)」を作って自分の勉強の進捗をシェアする人が増えている様子。「#スタディプランナー」というハッシュタグを見てみると、おのおのが自由に書き込んだ「スタディプランナー」の画像とともに、勉強の状況や心情がつづられています。

これはとてもいい習慣。長時間1人で勉強していると、飽きたり不安になったりしますが、ほかの人と勉強法を教え合ったり、励まし合ったりすることで、勉強効率はアップします。「いいね」がもらえたら承認欲求も得られるので一石二鳥です。