18日、TBS「バース・デイ」では、18歳で20種目の日本記録を持つ天才スイマー・池江璃花子の特集を放送。先のパンパシフィック水泳では、100mバタフライで金メダルを獲得するなど目覚ましい活躍をみせたが、同番組では池江が去年陥ったという極度のスランプにフォーカスを当てた。

2015年に中学3年生ながら50mバタフライで日本選手権を制し、一躍脚光を浴びた池江は、そこから日本を代表するスイマーの一人へと成長を果たすも、昨年5月、東京五輪を目指す体制変更でコーチや練習環境が変わると、7月の世界選手権ではまさかの6位。自己ベストにも遠く及ばなかった。

「練習に対して気持ちが全く入らなくて、もう気持ちが折れてて泳ぎたくないみたいな。それがどんどん積み重なって不安になっていって実際結果も良くなかった」と振り返った池江は、「とりあえず、辛いしか頭になくて誰にこの気持ちをいって。いったところで結局は一人だから何も変わらないと思うしっていうのでずっと一人で溜め込んでた」と胸中を明かす。

数年前までは地元・亀戸で練習する普通のスイマーだった池江は、ある時からナショナルトレーニングセンターや海外で練習することが増え、激変する環境に気持ちが追い付かず、いつしか重責と孤独で自らを追い詰めてしまったという。

「その時は一人で練習してて寂しいし練習はきついし。去年は8コースあるプールの中でコーチと私一人っていうのがすごい辛かった。それも結局は気持ちの問題だったんですけど、それがすごい寂しかった」と話すと、「水泳は一人で戦う競技なので結局は一人になるけど、ちょっとでも周りの人がいてくれたほうがという感じではありました」とも。

そんな池江は、初心にかえることが本来の自分を取り戻すきっかけになったという。レース直前まで他の選手らと積極的にコミュニケーションを図り、リラックスする姿も見られるように。

「何かを変えようと思って、ちょっと刺激を入れるためにバランスボールを入れたり、それも楽しみながらやれて、さらに結果も出てきていたので色んなことにチャレンジするのはいいなと思いました」と復活の手応えを語った池江は、スタートの改良なども行い技術面も向上。パンパシフィック水泳では、課題のレース前半でトップに立つなど更なる進化を遂げ、実際のタイムは世界記録まで0.6秒に迫るものだった。