左から藤田玲、佐藤流司 撮影/伊藤和幸 スタイリスト/浜元理恵(佐藤さん) 衣装協力/elements,H(佐藤さん、トップス2点)

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 舞台で輝きを放ち、生で会える(見られる)俳優が本当に仲のいい俳優を指名してトークする「生で会えるイケメンリレー対談」連載。

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 第36回は藤田玲さんが佐藤流司さんを指名! 『週刊女性』本誌(2018年7月3日号)のスペシャル対談の続きを、たっぷりお楽しみください。

単純にバディにするなら
流司でしょって思った

――おふたりがそれぞれ主演を務める映画『ダブルドライブ〜狼の掟〜』(藤田さん主演/8月25日公開)と『ダブルドライブ〜龍の絆〜』(佐藤さん主演/9月22日公開)ですが、藤田さんが、この映画に佐藤さんに出演してほしいと思った理由は?

藤田 まず、2.5次元とは違う、彼の自分で作る役を見てみたいっていうのがひとつ。あとは、俺が主演させてもらった第1弾(映画『ボーダーライン』)のアウトローな世界観に超マッチしてるのが見えて、次は一緒にやりたいな〜って思ってたので。何より単純に“バディにするなら誰がいい?”って考えたときに、“流司でしょ”ってなったんですよね。

佐藤 あざ〜す! これ太文字で書いてください(笑)。

藤田 アハハハハ!

佐藤 お話いただいて、すぐ「出たいです!」ってなりました。でも、俺、玲くんのケツを蹴らないとならないんですよね。

藤田 大丈夫、大丈夫! 気持ちよくきてよ。痛かったら言うから(笑)。そこ逃がすやつにしてって(笑)。

佐藤 わかりました!

――撮影で楽しみにしていることは?(※取材時は撮影前)

藤田 2人のシーンが多いのと、けっこうバディ感出るんで、そこはすごく楽しみです。セリフ以外のところでも、細かいところで遊べると思うので。さっきも言いましたけど、流司が一から自分で作る役を見られるのも楽しみなんですよね。

佐藤 どうやって作っていこう。難しい。

藤田 そこはね、現場で生まれるものも、絶対いっぱいあると思うから。

佐藤 でも、台本を読んで、“でっけぇ壁来たな”っていうのは感じてます。

――少し話を戻して、共演された『ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」〜暁の調べ〜』で思い出深いことは?

藤田 俺は、上海公演で中国が初めてだったんですけど。全部の食べ物に八角が入ってるんですよ。苦手じゃないんですけど、ちょっと飽きてきて、八角が入ってないものが食べたくなって。

佐藤 なりますよね。

藤田 そのとき流司に連れてってもらったアメリカンのお店が、めちゃめちゃおいしかったです。

佐藤 俺の行きつけがあるんですよ。アメリカンバーみたいな、ハンバーガーとかパスタとかピザを出してくれるお店なんですけど。

藤田 そう、流司のホームグラウンドみたいな感じで、お店の人ともめちゃ仲よくて。天国でした(笑)。あの夜はすごく楽しかったですね〜。

佐藤 俺はね、稽古場かリハ中か忘れましたけど、裏で玲くんが2本、竹光かなにかを持って、ひょろひょろひょろで振ってて。それが『牙狼<GARO>』で見てた玲くんだったんですよ。

藤田 (涼邑零は)二刀流だからね(笑)。

佐藤 うん。おお〜! あれやあれや! って思った。

藤田 あれは触発されただけなんですけどね。流司だけ刀振るキャラだったから羨ましくて。俺の役はクナイと棒しか持てなかったので、“刀振りた〜い!”ってなったんですよ。しかもサスケ(佐藤さん)の素早い殺陣(たて)がカッコいいと思って、裏に行って人の刀でストレス発散してたんです(笑)。

共通点は「心に砂がついてる」

――2人の共通点はどんなところだと思いますか?

藤田 やっぱりベースが役者やりつつ、音楽やっているところじゃないですかね。

佐藤 そうですね。あと、心に砂がついてる(笑)。

藤田 アハハハハ! ちょっといろんな経験してきたのかなっていうところはありますね。なんか同じ匂いがする(笑)。

佐藤 遺伝子が近いってことじゃないですか。

藤田 それはすごい感じますね。基本あんまり……人が好きじゃないよね(笑)。

佐藤 そうですね(笑)。

藤田 人から好かれるのはすごくうれしいんですけど。

佐藤 でも、誰とでも仲良くするのは無理ですね。

藤田 うん、うまくやれないタイプですね。

佐藤 会ったことない人に嫌われたりとかしてますから(笑)。

藤田 アハハハハ、マジで?

佐藤 はい。雰囲気で嫌いみたいなこと言ってたよって。

藤田 まあ、俺も気に食わないって言われたことありますけど(笑)。たぶんお互いのことを何聞いても、ああ〜そうなんだってなるよね。

佐藤 そうですね。玲くんは、俺の縄張りというかテリトリーの中にいる人っていう感じなんです。

――普段の2人はどんな友達関係ですか?

藤田 流司は、面倒見なきゃいけない弟じゃなくて、しっかりした弟って感じ。

佐藤 玲くんは、もう完全に超兄貴肌なんで、兄貴です。

藤田 でも、けっこう兄貴肌だよね、自分も(笑)。

佐藤 え? そうですか?

藤田 年下にはさ。

佐藤 ああ〜下にはね、確かにそうですね。

藤田 そういうところも似てるかもね。珍しいんですよ、この年でそういうふうに後輩をまとめて、ガッと“よし行くぞ!”ってできる人。

佐藤 そうですかね〜。

藤田 うん。夜みんなを食事に連れてったり、主演の(松岡)広大の代わりに、座長の役割を担ってましたよ。

――面倒見のいい、男らしい2人の“かわいいところ”ってあります?

藤田 笑顔がめっちゃかわいいですよ。これにみんなやられるんだなって思う(笑)。

佐藤 (照れ気味に)いやいやいや。

藤田 いや、ホントにかわいいよ〜。

佐藤 ヤバい対談ですね。玲くんのかわいいところですか……。いい意味での少年感。上海でカカシ先生役の君沢ユウキさんの部屋にみんなで集まって、はしゃいだ日があったんですけど。そのときに、部屋を子どもみたいに荒らして帰ったんですよ。

藤田 あったわ〜。荒らしましたね(笑)。

佐藤 ホントにやんちゃな、小学生のガキ大将みたいになってました。

藤田 でも、君沢さん喜んでたよね。他の後輩たちは遠慮してやらないから(笑)。

役者って刺激だらけだから
恋愛に求めるのは癒し

――2人の恋愛観も少し伺いたいんですが、恋人に求める条件を挙げるとするとどんなこと?

佐藤 謝れるヤツ。しっかり礼儀ができて、自分が悪いときは、意地張らないで謝れるヤツ。

藤田 確かに大切だね、それは大事。俺はね、認めてくれること。仕事とか、忙しさとか。帰ってきたら「頑張ったね」って言ってくれる人。

佐藤 ああ〜いいっすね、それ。母性ですかね。

藤田 うん。やっぱり外で戦ってきたのを、わかってくれてるとうれしいですね。あとは趣味を否定されないことかな(笑)。俺の場合は、フィギュアを集めたりとか、ゲームとかアニメとか。一緒に楽しんでくれる子がいいですね。

佐藤 確かに。

藤田 それと、大前提ありました。アルコールが飲めることですね。一緒に飲みたいから、それはけっこう重要です。

――もしも今恋愛をするとしたら、求めるのは、癒し? 刺激?

佐藤 癒し。役者って刺激だらけですから。

藤田 癒しですね。プライベートも刺激なんて絶対嫌だ(笑)。できれば帰ってくるところは、安定しててほしいですね。

佐藤 家に帰ったら、ハープとか弾いててほしいですもん。

藤田 めっちゃ癒されるわ、それ(笑)。

スペシャルQ&A【藤田玲編】

――佐藤さんには言ってないけど、感謝していることは?

藤田 俺が、2.5次元をちゃんとやってみようって思えたのは、ある意味、流司に出会ったからっていうのもあるかもしれないんです。2.5次元のイメージを変えてくれたというか。それまでは、2.5次元を避けてきたようなところもあったんですけど。『NARUTO-ナルト-』をやっていく中で、2.5次元の持つ力、作品がワールドワイドに通用するものだってこと、ちゃんと本気で役に対して向き合っている役者がいるっていうことを、わからせてくれたっていうのは、流司の存在はすごく大きいですね。

――舞台の楽屋に必ず持ち込むものは?

藤田 2.5次元のときは、役のフィギュアを持ち込んだりしますね。スピーカーも持っていきますし。自分が落ち着けるパーソナルスペースにするために(笑)。最近では、マチソワ間(昼公演と夜公演の間)で寝るようにしているんで、ヨガマットと枕を持ち込んでますね。実は、もっと快適にしようと、空気で膨らませるソファも買ったんですけど、さすがにそれはみんな引くかなと思ってデビューさせていないんです(笑)。あとは、のどケアの道具。個室の場合は、ケータリングスペースを作ったりもします。お気に入りの缶コーヒー6本くらいと、ステージで飲むお茶と、のど飴と、差し入れのお菓子とかをきれいにコーディネートして置いたりしてます。あとできれば、照明は蛍光灯を消して鏡の周りの白熱灯だけにします。それで加湿器マックスにして、熱帯雨林みたいにしてます(笑)。

――今日のバッグの中身は?

藤田 台本、ミニ扇風機、何かあったとき用のちょっとした薬、筆記用具、マスク、充電器、歯ブラシ、携帯と財布、コンセント、携帯灰皿……。あと最近、自撮り棒が入ってます。扇風機は一年中入ってます。俺は暑がりなんで、楽屋の化粧前や舞台袖に置いて、めっちゃ活躍してますね。自撮り棒は普通にも撮れるし三脚にもなるタイプで、『刀ミュ』(ミュージカル『刀剣乱舞』)のときに、キャストの写真を毎日撮ってツイッターにアップすることになって買いました。公演中毎日にしちゃったから、ちょっと大変でしたけど、みんなが喜んでくれるならと思って頑張りました。

スペシャルQ&A【佐藤流司編】

――藤田さんには言ってないけど、感謝していることは?

佐藤 存在してくれていること自体です。会う前から、“ホントに藤田くんいいな〜”って思ってた人だったので。王道を行く、爽やかな魅力じゃないところがあるなと思って、ちょっと闇を感じるみたいな(笑)。そこが好きなんです。玲くんは役者としても普段もミステリアスだなって思いますね。あと感謝していることは……。玲くんは口約束が好きじゃないって言ってて。よく「ご飯食べに行こうよ」っていう社交辞令がありますけど、「言ったからには絶対行くぞ!」って、連れてってもらってうれしかったですし、面倒を見てもらえることも感謝するところですね。

――舞台の楽屋に必ず持ち込むものは?

佐藤 何もないです! 本当に何もない!(笑) 最悪、手ぶらで行きますね。財布と携帯だけあればいいんで。ゲン担ぎもしないし、本番前にするルーティンとかもありません。それによってパフォーマンスが向上すると思えないので、やる必要がないというか。のどにあまり良くないって聞いたりするので、公演中はコーヒーとウーロン茶を控えるようにするぐらいですね。

――今日のバッグの中身は?

佐藤 台本、領収書、香水、ペットボトルのお茶、財布、家のカギ、携帯ですね。いつもだいたいそんな感じです。バッグの中は整理されてません。入ってればいいって感じ(笑)。財布は好きなブランドの長財布を使ってます。香水はレディースで好きな香りのがあって、もう2年くらいつけてますね。台本はそのときに入ってる作品のものは、必ず全部入れてます。本番中も同じ台詞をずっと言ってると、急にある朝“あれ? この台詞なんだっけ?”って、頭から飛んでしまうことがあるんですよ。そういうときにすぐ見られるように。

<プロフィール>
ふじた・れい◎1988年9月6日、東京都出身。主な出演作品は、ドラマ・映画『牙狼-GARO-』シリーズ、ミュージカル『レ・ミゼラブル』など。ロックバンドDUSTZのボーカルでミュージシャンとしても活動。tvk『猫のひたいほどワイド』木曜MCでレギュラー出演中。今後は、MANKAI STAGE『A3!』〜SPRING&SUMMER 2018〜(6月28日〜7月8日@天王洲 銀河劇場ほか)に出演。主演映画『ダブルドライブ〜狼の掟〜』は8月25日劇場公開予定。

さとう・りゅうじ◎1995年1月17日、宮城県出身。主な出演作品は、ライブ・スペクタクル『NARUTO-ナルト-』シリーズ、ミュージカル『刀剣乱舞』シリーズ。バンドプロジェクトThe Brow BeatのRyujiとして活動。今後は、ミュージカル『刀剣乱舞』〜阿津賀志山異聞2018 巴里〜(8月3日〜19日@日本青年館ホール)、ミュージカル『刀剣乱舞』加州清光 単騎出陣2018(9月12日〜17日@TBS赤坂ACTシアターほか)出演。

【取材・文/井ノ口裕子 撮影/伊藤和幸 ヘアメイク/白石真弓 スタイリスト/浜元理恵(佐藤さん) 衣装協力/elements,H(佐藤さん、トップス2点)】