高校野球ドットコム座談会 「5季連続優勝の智辯学園に立ちはだかる実力校たち」

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いよいよ本日抽選!

 30日、第99回奈良大会の組み合わせ抽選会を行われた。今回も、副編集長・河嶋 宗一がMCとなって、近畿地区を主に取材する松倉 雄太さんと、高校野球レポーター・芹さんをお招きし、今年の奈良の勢力図について語りました。今回も対談の内容の動画を見ていただき、動画で語り切れなかったところ、補完したところ、奈良大会の見どころについてはコラムを読んでいただければと思います。これが近畿編は最終回となります。

智辯学園は初戦から厳しい組み合わせ

 

大田英毅(智辯学園)

 まず5季連続優勝の智辯学園。2015年秋から県内では無敗できている。県大会決勝では太田 英毅の二打席連続3ランで、優勝を決めた。ここにきて主砲・福元 悠真が絶好調。近畿大会後の練習試合では7試合連続本塁打を放っている。春先は故障者も多かったが、ここにきてチームに戻ってきており、あとはエース松本 竜也に続く、投手が出てくるのか。左腕・伊原陵人の存在が重要となりそう。初戦の相手は、御所実と西の京の勝者と、松倉さんがノーシードでも実力校として評価していた御所実と対戦する可能性が出てきた。御所実は技巧派右腕・梶木翔馬が高田商相手に2失点の力投。打たせて取る投球が長けた投手。梶木の投球にうまく付き合うと苦しい投球となりそう。さらに同ブロックには曲者で、昨秋のベスト8で強打の捕手・津村 庸成を中心にまとまりのある好チーム・郡山、183センチの大型右腕・下浜勇太郎擁する高田と実力校が揃っている。

智辯学園のライバル・天理は、1年生からレギュラーとして活躍した強打者・神野 太樹、恵まれた体格から鋭い打球を飛ばす強打の一塁手・安原 健人を中心とした打線は強力。課題は投手陣。今年は打って勝つ野球が求められそうだ。その天理の初戦の相手は、香芝と西大和学園の勝者と対戦する。さらに同ブロックには春8強の法隆寺国際がいる。法隆寺国際は、守備力を磨き、頂点を目指す。

 春準優勝の奈良大附はゲームメイク能力が高い左腕・木下 隆也、最速145キロ右腕・大西 健太の二枚看板に加え、ここにきて伸びてきたのは戌亥 颯一郎。恵まれた体格から振り下ろす直球は140キロ近く。この3人がうまく機能すれば、盤石。そして打線も、俊足巧打の二塁手・安川 正道、走攻守でバランスが取れた石西 駿と能力が高い選手が揃う。初戦の相手は、一条と大淀の勝者に決まった。

選抜出場の高田商。初戦の相手は畝傍と生駒と対戦。高田商はエース・古川 響輝を中心に守り勝つ野球を展開。また多くの選手が伸び、春では試しながら4強入りを果たした。

 2013年夏甲子園出場の桜井と橿原学院の対決も見逃せない。橿原学院は安定したピッチングが期待できる渡邊 拓弥を中心に守り勝つチームだ。

 シード校の初戦はどこもしぶとい実力校との対決。いきなり厳しい戦いが強いられることが予想される。

(文・構成:河嶋 宗一)