久慈工業高等学校(岩手)
■久慈工はどんな学校? 岩手県九戸郡野田村にある岩手県立久慈工業高等学校は1980年に久慈高校から土木科と建築科が独立し、新たにインテリア科を加えた三学科で創立。現在は電子機械科と建設環境科が設置されており、部活動ではウエイトリフティング部やソフトテニス部がインターハイに出場するなど活躍している。野球部は昨秋、今春と久慈地区大会で第一代表となるなど、昨夏の県32強を上回る活躍が見込まれている。
■久慈工野球部の紹介 現在、野球部は3年生8名、2年生8名、1年生5名の計21名。練習はシーズンを通して校内にある野球部専用グラウンドで行っており、グラウンドコンディションが悪いときは他部の練習後に体育館を使用したり、村営体育館を借りて練習をしている。また、冬季はウエイトリフティング部と合同で週に2日、ウエイトトレーニングを行い筋力アップに励んでいる。また、浅水 海人主将によると「先制攻撃で流れをつかみ、豊富な投手陣で失点を抑える」のが今年のチームのスタイルだ。
■現チームに起こった出来事や試合で印象に残っていることは? 野球を通して人として学び、学んだことをしっかりと野球に活かす「球道即人道」を掲げてスタートした今季の久慈工。このオフシーズンを振り返り浅水主将は「キャプテンである自分がケガをしてしまい、みんなと同じメニューができずに苦しかったが、3年生が支え合ってチームを一つにまとめてくれた」と感謝。そして、「『毎日勝負だ』と意識してトレーニングをしてきました」という。しかし、春季大会は、昨秋に引き続き岩手大会の初戦で敗退。「どちらの大会も、第一代表で地区予選を突破しながら県大会で勝つことが出来ず、メンタルが弱かった」と、その悔しさは夏にぶつけるつもりだ。
■久慈工を引っ張る選手は? 中村 彪投手は調子が悪いときでもきっちりと試合を作ってくれるエース。打者としても主軸を打ち、ポイントゲッターとして活躍した。大澤 泰輝投手はチーム唯一の左腕で、公式戦でも結果を残した。また、貴重な左打者としてもランナーを進めたり、打点を稼いだりして様々な仕事をこなした。その一方で浅水主将は「部員のみんなそれぞれに長所があり、その長所を活かして自分の役割を果たしている」と、チーム全員の力を評価している。
■今夏への意気込み「チームの一体感」をテーマに団結して戦うことを意識して練習を行っている久慈工。浅水主将も「全員がモチベーションを高め、束になって戦ってくれると思います」と手応えを感じている様子。チーム一丸となって目指すは、もちろん甲子園出場だ。
左から浅水 海人主将、中村 彪副主将、大澤 泰輝投手(久慈工)勝って、勝って、勝ちまくりたい!ここからは、中村 彪副主将(3年)と大澤 泰輝投手(3年)の二人にお話を伺います!
Q.夏へ向けての課題や強化したいところを教えてください。
中村:制球力を上げ、低めにボールを集めてピッチングをすることです。大澤:エースの(中村)彪に「おんぶにだっこ」ではなく、全員で打って、守って、少しでも負担を減らしたいです。そのためには、チームの団結力が今まで以上に必要ですし、みんなが周りに気を配って、気づいて行動することが大切だと感じています。
Q.ここまで振り返って、高校野球で一番の思い出を教えてください
中村:昨年の夏の大会で、自己最速の142キロのストレートで三振を取ったことです!大澤:今年の春、関西・関東遠征に行ってセンバツ甲子園を見たり、関東の強豪チームと戦ったりしたことがすごく刺激になりました!
Q. 応援する方々へ自分のここを見てほしいというのを教えてください!
中村:勝負どころでギアを入れかえてピッチングするところを見てほしいです!大澤:ピッチングでは、全球種に自信があるので打者に応じて投げ分けて狙い球を絞らせない投球をするところです。バッティングでは、点差やカウント、ランナーなどケースに応じたバッティングを心掛けているので、そこを見てほしいです!
Q.このチームの好きなところは、または他のチームに負けていないところはどんなところですか?
中村:自分が思ったことを言い合えるところや、みんな明るく楽しい人が多いところです!大澤:部員の人数は少ないですが、その分、一人一人の質は高いと思うので、そこは他のチームに負けていないと思います!
Q. この夏はこういう夏にしたい!という意気込みを教えてください
中村:一戦必勝。全力プレーで悔いの残らない夏にしたい!大澤:勝って、勝って、勝ちまくりたい。そして、チャレンジャーの気持ちを持って、応援してくださる方々の心を動かすプレーがしたい。がむしゃらに一生懸命、がんばります!
中村選手、大澤選手、ありがとうございました!
練習風景(久慈工)最後まで心を熱く燃やし、勝負強く戦ってくれると信じています!佐々木 譲監督にお話を伺いました!
Q. 今年のチームの強みを教えてください。
強みは投手力だと思います。私は監督になって3年目ですが、ピッチャーには「ここは抑えておいてほしい」と考えるポイントや練習に取り組んでもらったつもりです。3年生はその1サイクル目ですが、私の予想以上に大きく成長してくれました。大澤 泰輝(3年)、熊谷 龍也(3年)は、公式戦でもしっかり試合を作ってくれますし、中村 彪(3年)は入学してから20〜25キロも球速がアップしました。縁あっていい選手に恵まれて、本当にありがたいなぁと思っています。
また、うちのチームは21人の選手を、私を含め4名のスタッフで指導しています。部長の佐久山 要先生は前任校で監督として実績を残している先生ですし、副部長の宮澤 浩先生は本校のOBで選手の気質を掴み、的確に試合、練習、学校生活を分析し指導してくれます。もう一人の副部長の川尻 永規先生は主に外野守備・走塁を担当し、自分でやってみせて選手に理解させてくれる貴重な存在です。
加えて、本校のウエイトリフティング部は県内でも屈指の強豪なのですが、冬場はウエイト部顧問の齊藤 雄司先生が、投手用・野手用の綿密なトレーニング計画を立てて指導してくださっています。メニューは時期に応じて4段階、各25〜30種類ずつあるのですが、そのおかげで球速やスイングスピードが目に見えて上がっており、成果が出ていると感じています。
Q. 夏に向けて3年生と部員たちにメッセージをお願いします!
今まで名前は上がっていませんが、田中 大成(3年)は副主将としてチームで一番、声を出して練習を引っ張ってくれているし、センターの中村 廉(3年)、レフトの赤石 領公(3年)はベンチの意図を汲んで自分の役割に徹してくれる欠かすことのできないレギュラー選手です。野田口 尚幸(3年)は非常に努力家で、遅くまで自主練習をしている姿が後輩の模範になっており、いい伝統を残してくれています。
8人の3年生あっての現在のチームだと思っていますし、勝つことに渇望していることも普段の練習から感じます。最後まで心を熱く燃やして、久慈工業らしく勝負強く戦ってくれると信じています。
佐々木 譲監督、そして久慈工業高校野球部の皆様、ありがとうございました!勝って勝って勝ちまくる夏に期待しています!
今年も大好評!【僕らの熱い夏 特設ページ】各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!