テレビ討論会に出席した(左から)文氏、沈氏、劉氏、安氏、洪氏=(聯合ニュース)

写真拡大 (全5枚)

【ソウル聯合ニュース】5月9日に投開票される韓国大統領選が終盤戦に入り、選挙戦の構図が再び大きく変わっている。

 最新の支持率調査で進歩(革新)系の最大野党「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)候補が圧倒的な首位を守る中、中道系「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)候補が下落を続け、朴槿恵(パク・クネ)政権で与党だった「自由韓国党」の洪準杓(ホン・ジュンピョ)候補が安氏を猛追している。
 各党の公認候補が決まってから固まった文氏と安氏の対決構図が崩れ、1強・2中・2弱の様相を呈している。
 CBSが世論調査会社のリアルメーターに依頼し、4月27〜29日に全国の有権者1523人を対象に行った支持率調査によると、文氏の支持率は42.6%となり、独走を続けた。一方、安氏は20.9%に下がり、前回調査に比べ3.7ポイント上昇した洪氏(16.7%)との差が縮まった。
 革新系の少数党「正義党」の沈相ジョン(シム・サンジョン)候補は0.1ポイント上昇した7.6%、保守系「正しい政党」の劉承ミン(ユ・スンミン)候補は0.2ポイント下落の5.2%だった。
 全国の地方紙7社がリアルメーターに依頼し、4月28〜29日に全国の有権者2239人を対象に実施した調査では文氏は44.1%、安氏は21.8%、洪氏は16.6%、沈氏は8.6%、劉氏は4.0%だった。前回(4月7〜8日)調査に比べ、安氏は15.4ポイント落ち込んだのに対し、4候補はそれぞれ1.5ポイント(文氏)から8.2ポイント(洪氏)上がった。
 文氏陣営は1強・2中の構図が固まったとみて、高い得票率を獲得することに力を入れる構えだ。共に民主党の禹相虎(ウ・サンホ)中央選挙対策委員会共同委員長は「50%以上の得票率を獲得することが改革の推進力を得るために最も重要」と述べた。
 安氏陣営は世論調査で文氏を大きく下回っているが、安氏の支持層の回答率が低いことも影響を与えたとして、ふたを開ければ勝利できると期待している。各候補の支持率と関連したビックデータや民意など各種のデータを総合的に分析すれば、文氏を僅差で上回るとの資料も公表した。
 これに対し、洪氏陣営は安氏から離れた保守層が洪氏に流れ、支持率2位を超え、文氏との2強対決構図の目前にあると主張している。世論調査結果の公表が禁じられる今月3日以前に安氏を超える調査結果が出る場合は、保守層の中で支持候補を明確にしていない「シャイ保守」(隠れ支持者)を取り込むことができると期待している。
 一方、沈氏は支持率を2桁に引き上げ、洪氏を制し、文氏、安氏との3強構図を目指す考えだ。
 柳氏は、世論調査は実際の民意を反映していないと主張し、選挙では異なる結果が出ることに期待を示している。
kimchiboxs@yna.co.kr