結果としてはインターンシップに参加した学生から採用計画数の半数ほどが採用できました。17年度採用ではさらに6コースまで増やし、ほぼ前年度と同じ割合の人数がインターンシップ経由の内定者となっています。 期間は1 〜 2日の短期としています。全てのコースをつなげて1週間程度にすることもできるのですが、そうすると地方や体育会系の部活がある学生をはじめ、多くの学生にとって参加が難しくなってしまうと思います。

 内容としては、「しごと道場」という名称で、業界研究や営業などの具体的な仕事について社員から話を聞いたり、自己分析などの講座をシラバス的に選べるようにしています。 全6コース中、当社に関するワークショップが中心となっているのは2コースだけです。インターンシップの時期は、できるだけ学生の可能性を広げてあげることに協力したいと考えているからです。

 インターンシップに参加して当社に興味を持った学生に対しては、週1回メールマガジンを送信し、ユーチューブなどを活用して情報提供を継続して会社説明会への参加などにつなげています。 2時間の説明会で全てを伝えようとしても、学生は内容を受け止めきれないと思いますので、内定までのプロセスの中で情報を適切に切り分けて伝えるようにしています。

 説明会では企業理念や事業内容を説明し、グループディスカッションやグループワークでは仕事内容を題材として理解を深めてもらい、リクルーターとの面談では実際の現場の話を聞いてもらうといったようにです。 その際に心がけているのは、入社後にギャップを感じさせないように現実をしっかり伝えるということです。当社の営業担当は建設現場に赴くことも多々ありますが、学生は就職活動の時は本社ビルしか見ておらず勘違いをしてしまう恐れがありますので、実際の現場の様子をビデオで見てもらったりといったことも行っています。

 以前は入社後にギャップを感じて早期退職してしまう社員もいたのですが、現在では入社3年以内の退職率が非常に低くなっています。 専門的なスキルや資格を持つ人材を採用しており、職種や採用人数に応じて求人広告や人材紹介などを組み合わせて利用しています。

 当社では新規事業にも力を入れており、既存の事業以外に新しいビジネスを立ち上げていく際には資格保有者等の即戦力の人材を中途採用していく必要があります。 また、新卒、中途を問わず、採用広報には既存の採用メディアに加えて、Webマーケティングの手法を取り入れてネット広告も活用していきたいと考えています。 人事部門は現在15人で、最近2年ほどの間でほぼ倍増となっています。マイナンバー制度やストレスチェックの義務化などのように期限が決まっている中で進める必要のある業務が増えていることもありますが、経営トップの方針によって採用を含めて人事制度の改革に取り組んでいることが体制強化の理由としては大きいと思います。

 現場で頑張って成果を上げた社員がより報われるような納得性の高い仕組みへと見直しており、人事部門は現場感覚を持ちながら社員からも理解が得られるように進めていかなければなりません。“「住」道”というメッセージを軸にして採用活動を変えてきたことも、そうした人事全体の取り組みの一環です。http://www.jkhd.co.jp
代表者: 代表取締役社長 青木慶一郎
設立: 1949年 
資本金: 31億95百万円
従業員数: 1607人(子会社への出向者含む)
事業内容: 総合建材卸売、合板製造・木材加工、フランチャイズ、総合建材小売、住宅建設、その他関連事業
本社: 東京都江東区新木場1-7-22
売上高: 3302億80 百万円(2016年3月期、連結)