日本アイ・ビー・エム(東京・中央、ポール与那嶺社長)は、国内スタートアップの事業育成を支援するインキュベーション・プログラム「IBM(R) BlueHub(ブルーハブ)」の活動領域を広げ、自動車業界とヘルスケア業界の大手企業とスタートアップ企業との連携を推進する。

 今回の取り組みでは、自動車とヘルスケア業界の大手企業、スタートアップ、一部の自治体の連携を推進し、斬新なビジネスアイデアの実現とサービス拡大を促進する。大手企業はスタートアップとの連携を通じて、従来は自社単独で約1年かけて事業化した新規事業を数カ月まで短縮しながら短期間での事業化を目指す。

 IBMは、大手企業とスタートアップがオープンデータを活用したサービス開発に不可欠なクラウド開発環境やテクノロジーを提供することでビジネスアイデアの検討を支援する。

 自動車業界向けのプログラムには、アルプス電気(東京・大田、栗山年弘社長)やゼンリン(福岡、郄山善司社長)、ソフトバンク(東京・港、孫正義社長)などの企業が参加し、自動運転社会に向けたビッグデータ解析とコグニティブ・コンピューティングの活用により生み出される新サービスの事業化を目指す。

 ヘルスケア業界向けのプログラムでは、医療・介護・健康増進分野におけるビッグデータ解析とコグニティブ・コンピューティングの活用で生み出される新サービスをテーマに、ソフトバンク、大東建託(東京・港、熊切直美社長)、武田薬品工業(大阪・大阪市中央、クリストフ ウェバー社長)が参加し、埼玉県さいたま市などの協力を得て、スタートアップ企業と連携していく。

 事業発表会を12月7日に設定している。