OA業界大手ゼロックスが「ビーコンアプリ」を開発? 交通と小売業を結ぶ新たな試みとは
Xeroxは、『The Shop and Ride』いうビーコンとアプリを使用するサービスを提供する。これは、交通機関を利用する乗客の好みや移動パターンに基づいてパーソナライズされた地元密着型サービスだ。
たとえば、あなたがとある店舗の近くを通ったとき、その店舗のクーポンやお知らせをプッシュ通知する。バス停や商店に取り付けられたビーコンがアプリとやりとりし、あなたに適した情報を提供してくれるのだ。あなたは通知がきたら、タッチ1つでクーポンをその場で手に入れることもできるし、あとで回収することもできる。
ちなみに、これは商店にとっても得になるサービスだ。『Shop and Ride』で1週間2つまでクーポンなど情報通知を申し込むことができるし、クーポンを保存・使用したユーザ数などの推移と分析データをXeroxから受け取ることができる。商店にとっては、どのクーポンの評判がよかったかというデータに基づく決定がおこなえるようになる。
このアプリはXeroxの名高い研究開発施設 PARCで育まれ、Xeroxの他のイノベーションとも相まって、交通機関利用者とクーポンなどの特典を結び付けることができるようになったのだ。『Shop and Ride』は、これからXeroxが世界中で展開している他の都市交通プロジェクトでも使われるようになる。
今年はじめ、Xeroxはマルチモーダルな交通を促進することを目的に『Go LA』、『Go Denver』、『Go Bangalore』を打ち出した。これらアプリは街のあらゆる交通機関をカバーし、目的地への最短・最安かつもっとも無理のない経路を算出する。
これまで扱ってきたオフィス用品やコピー機のイメージとは裏腹に、Xeroxはいまや通行料や駐車代の徴収、大量輸送に取り締まり用の撮影などのさまざまなサービスを世界中に展開し、30カ国以上の政府の助けとなっているリーディングカンパニーだ。
ビーコンは小売業にとって当たり前のものになりつつある
ほかにも、ドイツの宝くじ運営団体 Westdeutsche Lotterie (WestLotto)は、60ヶ所の宝くじ販売所に人を集めるため、低消費電力Bluetooth(BLE)ビーコンを使ったソリューションをテスト中だ。また、ベルリンに拠点を置くSensorberg社はクーポンの他、ロケーションに応じたコンテンツをWestLottoアプリのユーザに提供しており、それを利用したユーザが送られてきた通知に応じて、実際に店舗に赴きモノを買ったかをトラッキングしている。
また、韓国のYAPも商店を対象にしたビーコンで中国やベトナムを制覇したあと、西欧への進出を狙っているところだ。
ReadWrite[日本版] 編集部
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