GPS企業のTomTom、業界初「体組成計測」をひっさげウェアラブル市場での成功を狙う
TomTomがIFA 2016で3つの新しいウェアラブルを発表した。同社はGPSで名を知られているが、近頃はうって変わってウェアラブル市場に取り組もうとしている。IFA2016で明らかになった、市場介入の武器である新機能と大事な価格についてまとめた。
TomTom Touch
1つ目のウェアラブルは、TomTom『Touch』。価格は130ドルであり、3つのウェアラブルの中でもっとも安価なものだ。『Fitbit Alta』と似ていて、さまざまな色のバリエーションがある。
このウェアラブルは、歩数や睡眠、アクティビティ、心拍、体組成などを計ることができるようになっている。体組成については、これまでの『Fitbit Charge』から『Apple Watch』にいたるまで、他のウェアラブルでの計測がむずかしかったものだ。
TechRaderによると、Touchは体組成を測定する方法として、どうやら「体組織の電気的なインピーダンスを計っている」らしい。取り付けられているボタンで計測をおこなうが、TomTomは計測結果がばらつくことがあると言っており、正確な測定のためには日に何回か計測をおこなうべきだとしている。
ちなみにTomTomのTouch用アプリは、Nike+、MapMyFitnessやその他のサードパーティ製アプリをサポートしている。
Spark 3
2つ目の『Spark 3』は、より多くの情報をスクリーンに表示できるように作られた少々大きめのウェアラブルだ。Touchがもつ機能の多くを備えているが、一番基本となるモデルでは心拍数を計ることはできない。その代わりに、GPSトラッキングが追加されている。基本となるモデルの価格は130ドルだ。
TomTomは、今後500曲程度を保存しておける3GBモデルも販売する予定である。ちなみに、ほぼすべてのプラットフォームから音楽をインポートすることが可能だ。このオプションではBluetoothヘッドフォンもバンドルされており、その価格は150ドルになる。
また、心拍計測も180ドルでオプションとして提供される。3GBと心拍計速のオプションの両方をつける際、価格は250ドルとのことだ。
Adventurer
3つ目は、新しいTomTomのウェアラブルのうち、もっとも高価なフィットネストラッカーである『Adventure』だ。価格は350ドルで、これにはSpark 3で手に入るすべての機能が備わっている。ほかにも高度をトラッキングするための気圧計も備わっている。
Adventurerは、ハイキングやスノーボードなど高低差の激しいスポーツをおこなう人向けに作られた。ハイキング用に「バッテリー延長モード」も利用することができる。
これら3つのデバイスはすべてTomTomおよびその他の小売業者から、あと数ヶ月のうちに販売される予定である。
さて、つい先日新しいバージョンを発表したiPhoneが登場する前、TomTomが快進撃を続けていた時代があった。同社はホットケーキでも売るかのようにGPSユニットを販売していたが、それから10年後のいま、復活するための場としてウェアラブル市場を選択したのだろう。
ほかGPSの大手であるGarminも、トラッカーやナビゲーションの人気の翳りからウェアラブル市場に目を向けつつある。
ReadWrite[日本版] 編集部
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