「スマートシチズンの育成こそ最重要」 BRICSのスマートシティ化をインドが先導
インドの高官が、BRICSとして知られる国々のスマートシティ化のための各国間における協力を推し進めようとしている。
Indian Expressが報じたところによると、ラジャスタン州のヴァシュンダラ・ラジェ州首相が、ジャイプールで開催された『BRICS スマートシティ カンファレンス』でスピーチをおこなったという。ちなみに、BRICSとは〈ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ〉という5国の略称だ。
ラジェ氏はプレゼンテーションの中で、BRICS間でのスマートシティおよびその関連インフラ開発のための協力関係がもつ潜在的な機会について強調した。また、彼女はこれら国家間の情報共有がスマートシティの学習プロセスの加速を促すと語った。
「BRICSのメンバー国は、互いから多くのことを学ぶことができ、協力関係にあることは互いの文化および人のよりよい理解につながり、結び付きを強めるものでもある」と、ラジェ氏は言う。
彼女は、北京や上海、サンパウロ、リオデジャネイロ、ケープタウン、ヨハネスブルグ、サンクトペテルスブルグといった、現在開発が進んでいる革新的な都市における開発の実例を紹介した。
これらの都市でおこなわれている革新的なプロジェクトにおいて、学者や都市開発プランナーらが仲間の国と知見の交換をすることで、インドでの潜在用途を探ることができる。こういったやり取りから安全性や柔軟性を高め、スマートシティはさらに良いものになると彼女は言う。
「都市居住者の増加は多くの課題を突きつけており、あらゆる都市にさらなる負荷をかけている。我々の考えとしては、住民の生活をより安全かつ快適にするため、未来の都市には〈テクノロジーによる課題解決〉が必要不可欠なのである」と、ラジェ氏は語る。
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スマートシティに住む市民たちは“スマート”でなければならない
プレゼン中、彼女はジャイプール、アジメール、コーター、ウダイプールをスマートシティ化するための、インド政府によるサポートについて触れた。
スマートシティ開発のプロセスで重要な要素とは、それと同時におこなう「スマートシチズンの育成」だと彼女は言う。スマートシティの専門家たちの間では、スマートシティ技術の導入だけが急速に進み、各国政府は市民のことを忘れているということがしきりに指摘されている。
彼女は次のように言う。
「国民を賢く、腕をよくしていくために、インド政府は技術開発を最優先事項とした。幅広い仕事につく若者のスキル育成のために、我々はたくさんのパートナーと手を結んだ。業者はスキルを提供するための工業訓練協会を開始し、パートナー企業は雇用を育成し、若者たちに世界レベルのトレーニングを提供してくれる存在なのである。」
つまり、決して市民の存在を忘れているわけではないということだ。この高い志のままプロジェクトを進めることができれば何よりだが、実際にそうすることは難しいだろう。だが、希望は捨てたくないものだ。インドだけでなく、他国のスマートシティ化に関する今後の動きにも注目したい。
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ReadWrite[日本版] 編集部
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