宮崎南vs高鍋
福島(宮崎南)
「宮崎南vs高鍋」今チームの公式戦、1勝1敗。
■昨秋大会(第137回九州大会県予選)3回戦:宮崎南5−1高鍋■今春大会(第138回九州大会県予選)2回戦:高鍋11−4宮崎南(8回コールド)
3月26日、KIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎での第1試合。宮崎南が、あれよあれよという間に、高鍋にのみこまれたコールドゲームは衝撃的だった。
あれから約2ヶ月。
今大会初戦で高鍋と対することになった宮崎南は、大幅に守備をコンバートして、打順を入れ替えた目新しいチームになっていた。マウンドに上がったのは、背番号1を背負った福島(2年)。福島の女房役は、今春大会でベンチ入りすらしていなかった日高(2年)が務めた。
本格速球派右腕として入学後から前評判が高かった福島は、これまでの公式戦でロング登板がなかった分、じっくりと見るのは初めての機会となった。
福島の体格と腕の振りをみれば、平気で140キロ超えの直球をビュンビュン投げて、三振を続々と奪うような雰囲気を放っているが、実際は、直球120キロ後半(球場表示)、出ても131キロ。それよりも、ブレーキのかかる縦のカーブ、落差を生じるチェンジアップ、100キロ〜120キロの変化球を巧みに使った。どちらかと言うと、技巧派投手から投じられるような球が、高鍋の各打者を翻弄した。福島は、6回までを被安打2、四球1、奪三振1、無失点。立派に試合を作った。
宮崎南は、併殺崩れから先制点をもらってリードすると、6回には日高が2点中前適時打を放って、エース福島を楽にした。6回終わって、宮崎南6−0高鍋。
福島は、7回に適時打を打たれたが、最後まで危なげなくマウンドに立ち、公式戦初完投!2年生バッテリーの活躍で、宮崎南が価値のある1勝をあげた。
今チーム、もう一度、「宮崎南vs高鍋」があるかもしれない。夏の宮崎大会で顔を合わせることになったら、どのような戦いが待っているのだろうか。高鍋は、最後の夏に宮崎南と対戦して、必ず打ち負かしたいと思っていることだろう。
(写真・文=三角 竜之)
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