関東一vs富島

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富島が中盤まで競るも、関東一が先制逃げ切り!

佐藤 奨真(関東一)

 富島は右腕・吉田。関東一は左腕・佐藤奨。ともにエースが一歩も譲らず、5回終わって互いに得点なし。

 試合は、6回に動いた。関東一3番米田が、一死三塁から一・二塁間を抜く右前適時打で先制。その後、富島・吉田のワイルドピッチで2点目を奪う。一方、なんとか喰らいつきたい富島は、その裏。2番森川が左前安打で出塁すると、50m5秒9の俊足を生かして二盗に成功。二死三塁になって、5番黒木隆の右前適時打で1点を返した。勝負は、まだ分からない。全国強豪校の胸をかりる富島が、終盤で逆転へ持ち込めるか?

 しかし、それを許さなかったのが、終盤を無失点に抑えた関東一エース佐藤奨の粘投と、バックの堅い守りだった。さらに、関東一は、1番宮本が7回に右前適時打、9回に左越え適時三塁打を放ち加点して、逃げ切った。

 なお、熊本地震の影響で、当初の予定が前後し、この招待野球「初出場」後に、九州大会へ出場することとなった富島ナイン。競り負けて悔しい思いをしたものの、関東一を相手に、大観衆のなかで1戦できたことは、九州大会「初勝利」を成し遂げるための、良い通過点になったことだろう。今年、創立100周年の富島高校。今年の夏、ついに甲子園「初出場」なるか?今チームの野球部にかかる期待は大きい。夏の選手権宮崎大会開幕まで約2ヶ月。富島ナインが甲子園に姿を現すことで、今日、胸をかしてくれた関東一ナインへの恩返しとしたいところだ。

■富島・疋田主将「九州大会に、良い感じで臨めるように、(関東一の)甲子園VTRを見て、対策と準備をしていましたが、負けたことが本当に悔しいです。」

(写真・文=三角 竜之)