今季の日本シリーズはソフトバンクが4勝1敗でヤクルトを制し、球界23年ぶりの連覇を達成した。すると30日、NHK「ニュースウォッチ9」ではチームを率いた工藤公康監督のインタビューが放送された。

「僕の力というよりは選手達の能力っていうものがしっかり発揮できたシーズンであり、クライマックスであり、日本シリーズじゃないかな」。こう切り出した工藤監督は「一番大事なところは自主性」と持論を展開した。

また第3戦ではヤクルト・山田哲人に3打席連続ホームランを打たれ、シリーズの流れが変わりかねない山場もあった。それでも続く第4戦でキーマン・山田を封じ込め、主導権を渡さず。その対策については「僕は対策してません。選手達にしっかりやるように伝えただけ」とアッサリ。

改めて「ピッチャー目線でアドバイスは?」と訊かれても、工藤監督は「確かにやらないといけないことはあるかもしれないが、一番大事なのは投げてるピッチャー、捕ってるキャッチャーが山田君が打とうとしているボールを感じて違うボールだったり狙っているコースを変える。余計なことを言うと余計なことが頭に入るから、それをやらなければいけないと思うと逆に打たれちゃうこともあります」と説明、何もしないことこそ、選手の自主性を尊重した“采配”だったという。

来季については「打つ方はある程度出来上がってるチーム」と前置きした工藤監督は「さらに上げていかなければならないのは投手陣のレベルアップ。若手のレベルアップを図れるようにしていきたい」と意気込んだ。