今季をもって現役を引退した元プロ野球選手・斎藤隆氏。同学年には2012年に引退し、来季よりオリックス二軍監督に就任することが決まった田口壮氏がいる。25日、NHK「サンデースポーツ」では「斎藤隆 45歳 同級生と語る未来」と題し、MLBでも活躍した共通点を持つ二人による対談が放送された。

「40歳超えてきた時、誰が最後までいくかなという思いがあって“斎藤隆一人になったぞ。いけよ、いつまでもいけよ、頼むぞ”ってずっと見てたんですよ。で、突然(引退の)発表があってなんとも言えない喪失感があって一人インタビュー観ながら泣いてたもん」。こう語った田口氏は「俺らの時代が終わったみたいな」と表現した。

そんな田口氏は話題が「ベースボールと野球の違い」に移ると「彼らはゲームをして学んでいく。日本の場合は繰り返し基礎を練習して身に付けていくから、その強さは確実にある」と見解を述べたが、二軍監督のイメージについては「何にもないの」とキッパリ。

「細かいところを頭の中では持っちゃいけない」と続けた田口氏は、「監督と話をする。一軍のコーチとも話をする。どういうニーズがあるのか。上に行った時に選手が困らないようにしてあげないといけないし、個々の能力も見極めないといけないっていうことになってくると今頭の中で全部作っても何にもできない。プロに入ったからには全員に一回はチャンスを与えたい」とその理由を説明した。

一方の斎藤氏は――、「こんなに先が見えない45歳いるかなっていうくらい不安で不安で仕方ないんだけど、世の中に極端なことを言うとボーンって放り出されたような。野良犬みたい」と引退後の不安な心境を吐露した。

それでも、夢を訊かれると「どこから何を手をつけていいのか全く分からない状態で、ただ何かしら変えたい」と漠然と切り出した斎藤氏。「今模索しているのは野球としてのシステム。スポーツビジネスだったりマネージメントだったり。そういうことは知りたい、見たい」とイメージは出来つつある様子で、田口氏から「やっぱりGMかな?」と言われると「GMは日本にもいるけれど、明らかにアメリカのGMと日本のGMは俺が見る限り違う。その違いも知りたいしベースボールでもない野球の究極の形を構築したい」と展望を語った。