数少ないチャンスをモノにした桐光学園が決勝戦へ!

投打で活躍した中川 颯(桐光学園)

 関東大会出場の最後の1枠を懸けて、サーティーフォー保土ヶ谷球場での第2試合に登場した桐光学園と日大高。ここまで、桐光学園は4試合を戦い27得点を奪い7失点、日大高も4試合を戦い23得点で9失点と互いに似た結果で勝ち上がってきた。

 試合は、互いに初回は三者凡退。準々決勝でもともに先発した桐光学園・大河原と日大高・森井の両先発の好投で始まった。

 試合の先手を取ったのは、桐光学園。2回表に4番・中川 颯が四球で出塁し、5番・大坪 亮介が犠打で送った後、7番・大河原の中前安打で1点を先制。

 対する日大高も、4回裏に4番・丹羽の中前安打と6番・河西の左前安打で一死一、三塁としたところで、7番・宮田がスクイズを決行。三塁走者が生還し1点を返し、試合を振り出しに戻す。

 しかし、桐光学園はすぐさま追加点を奪おうと攻撃を仕掛ける。同点とされた5回表の攻撃で、先頭の8番・棒田が死球で出塁。すぐさま9番・逢坂 倫充が犠打で送りスコアリングポジションに走者を進める。1番・齊藤が四球でさらにチャンスを広げ、ここで打席を迎えるのは2番・渡部 遼人。渡部が振り抜いた打球は右翼線に転がり、2者が生還し再び勝ち越しに成功した桐光学園。

関連記事・2015年秋季大会特設ページ・あの学校の取り組みは?!神奈川県の野球部訪問を一挙紹介!

全4打席で安打を放った河西(日大高)

 6回に大河原が走者を出した場面で、桐光学園のマウンドに登ったのは、一塁手として出場していた背番号1の中川 颯。交代して早々、併殺に打ち取りピンチを切り抜ける。

 桐光学園打線は、8回に2番手として登板している4番・中川が中堅手の頭上を越える二塁打で貴重な1点を追加に成功。

 一方の日大高は、投手が中川に交代してから4安打を放つも得点に結びつけることができない。9回裏にも無死から、5番・代打の池谷の内野安打と6番で本日全打席で安打を放っている河西の中前安打で無死一、二塁のチャンスを作る。しかしあと1本が出ず桐光学園が逃げ切りに成功し決勝へ駒を進めた。

 試合を振り返ると、安打数だけで言うと桐光学園の5安打に対して日大高は11。日大高が大幅に安打を放つ結果だが、得点に結びついたのは桐光学園であった。散発5安打であったが、得点の全ては適時打で奪ったことからわかるように、数少ないチャンスをモノにできる決定力が際立った。

 この試合で勝利した桐光学園は、明日の決勝戦で横浜と決勝戦を戦う。

 横浜は本日の試合も含め5試合を戦い、46得点で失点は8と投打で非常に高いバランスが取れている。本日の試合のように、少ないチャンスをモノにし、神奈川の頂点に立つことができるか、注目が集まる。

(文=佐藤 友美)

関連記事・2015年秋季大会特設ページ・あの学校の取り組みは?!神奈川県の野球部訪問を一挙紹介!