マーリンズ・イチロー【写真:田口有史】

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イチローが出塁後に見せる動きが敵地TV中継で話題に

 マーリンズイチロー外野手のお決まりの“所作”に、現地で意外な反応が示されている。

 18日(日本時間19日)の敵地フィリーズ戦での出来事だった。「1番・ライト」で先発出場したイチローは4打数1安打1得点で、今季8盗塁目となるメジャー通算495盗塁目もマーク。この試合で現地メディアがレジェンドのある動きを取り上げていた。

 6回、先頭で打席に入ったイチローは、左腕ディークマンの2球目のツーシームを華麗にセンター前に運んだ。前半戦の終盤には34打席連続ノーヒットというメジャー自己ワーストのスランプに苦しんだが、これで5試合連続安打。そして一塁ベース上でいつものように右肘のエルボーパッドを手際よく外し、一塁コーチのぺリー・ヒル内野守備コーチに手渡した。

 フィラデルフィアでテレビ中継している「コムキャスト・スポーツ・ネット・フィラデルフィア」の解説者はその“所作”に注目。「ワオ! 一塁に到着する前に肘当てを外していましたね」と驚いたようにコメントした。

「クールに振る舞いたければ…」

 それはイチローにとって特別目新しいものではなく、実況も「長い間やってますよ」と補足したが、解説者は「ドライバー(のショット)が落下するまでに、ティーを取る感じですかね。マット・クーチャーがコマーシャルで言ってましたね。クールに振る舞いたければ、ボールが(グリーンに)落ちる前に、ティーを取れ、と。すごくいいヒットでした」と続けた。

 アメリカ人ゴルファーのマット・クーチャーがテレビCMで語った、クールに見せるための作法に近い“ダンディズム”をその動きに感じた様子だった。

 イチローはこの後、二盗を決め、プラドのツーベースの間にホームイン。何気ないレジェンドの仕草は、その解説者にはクールに映ったようだった。