【連載】ミラン番記者の現地発・本田圭佑「ミランの新機軸4-3-1-2で本田の生きる道は?」
先週の水曜日、シニシャ・ミハイロビッチはシルビオ・ベルルスコーニ・オーナーの別荘であるアルコレ邸を再訪。フィリッポ・インザーギの監督解任と同時に、新指揮官の誕生が正式に発表された。
ミハイロビッチが最初にアルコレを訪問した時は、互いの人となりを知ることが重要だったが、二度目となる今回は、前回よりもずっと具体的で突っ込んだ話し合いがなされたようだ。
大まかな題材は3つ。まずカルチョメルカートについてで、ベルルスコーニはこの夏補強に使える具体的な予算と自分が好む選手のタイプを明かし、ミハイロビッチはどんな選手をチームに獲得してほしいかを話した。
続いて、この夏のプロジェクト。新シーズン始動の具体的な日付(正式には発表になっていないが7月2日か3日と思われる)、練習試合の日程、ツアー、サマーキャンプでの練習内容等についてだ。
そして最後に戦術に関してだが、これについてはベルルスコーニも、一言も二言も持っている……。
このように、約4時間に渡る話し合いのなかでふたりはまず、スタートベースとなる大まかな形を取り決めた。
2015-16シーズンのミランは、インザーギの4-3-3システムから4-3-1-2へと変貌する。いや、するはずだ。数日前までの私なら、何の疑いもなく“変貌する”言い切っていただろうが、カルチョメルカート真っ盛りの今は、多少の疑問が持っている。
なぜなら、ほぼミラン入りが決まったと思われていたアタッカーのジャクソン・マルティネスも、MFのジョフレー・コンドグビアも結局、ロッソネロのユニホームを着ることはなさそうだからだ。
だからシステム自体についても、メルカートが閉まって、実際にどんな選手をミランが獲得したのかが判明するまでは断定できないのだ。
ただし補強は、可能な限り、会長と監督が合意に至った4-3-1-2の形に沿って行なわれるはずである。ベルルスコーニがこのシステムを好むのは、常に“2人のトップとトップ下”がいるからだ。別な言い方をすれば、“ファンタジアとオフェンシブなプレーのための空間”があるからだ。
ただ、とにかく今のところ、それを担う新加入の選手の名前を挙げることはできない。ジャクソン・マルティネスからズラタン・イブラヒモビッチ、カルロス・バッカからエディンソン・カバーニまで、噂は尽きない。
ここで、素朴な疑問が持ち上がる。昨シーズンのミランは、4-3-3を実践すべくオフェンシブなサイドの選手を多く獲得していたが、システムが変わった今、彼らはどうなるのか?
もちろん、そのうちの数人は放出されるだろう。その候補として最初に頭に浮かぶ名前は、アレッシオ・チェルチだ。彼のここまでの貢献度は、確実に期待以下のものだった。チェルチのレンタル期間はまだ1年残っているが、それを待たずしてミランを去る可能性は大いにある。
続いてもうひとり、ミランを後にするかもしれないのがステファン・エル・シャーラウィだ。彼がセカンドトップとして不向きなのは、すでに実証済みである。
4-3-1-2では、サイドの選手はあまり必要ない。必要なのは本物のストライカーであり、エリア内での動き方やゴール前でのDFのかわし方を知っている選手である。サイドからスタートし、中央に切り込んでいくことはあまりない。
では、本田圭佑はどうなるのか? 私は、彼はミランに残るだろうと見ている。仕事に対するアプローチにしても、戦術的なインテリジェンスにおいても、彼は重要な選手だからだ。
ミランに来てから1年半、本田は常に右サイドの攻撃を担ってきた。怪我人続出で仕方なくインザーギが彼を中央で使ったことはあったが、それも数える程である。本田はずっと右サイドを上がったり下がったりしてきた。それまでやったことのないプレーだったのに、その任務を非常にうまくこなしていた。
ミハイロビッチが最初にアルコレを訪問した時は、互いの人となりを知ることが重要だったが、二度目となる今回は、前回よりもずっと具体的で突っ込んだ話し合いがなされたようだ。
大まかな題材は3つ。まずカルチョメルカートについてで、ベルルスコーニはこの夏補強に使える具体的な予算と自分が好む選手のタイプを明かし、ミハイロビッチはどんな選手をチームに獲得してほしいかを話した。
続いて、この夏のプロジェクト。新シーズン始動の具体的な日付(正式には発表になっていないが7月2日か3日と思われる)、練習試合の日程、ツアー、サマーキャンプでの練習内容等についてだ。
そして最後に戦術に関してだが、これについてはベルルスコーニも、一言も二言も持っている……。
このように、約4時間に渡る話し合いのなかでふたりはまず、スタートベースとなる大まかな形を取り決めた。
2015-16シーズンのミランは、インザーギの4-3-3システムから4-3-1-2へと変貌する。いや、するはずだ。数日前までの私なら、何の疑いもなく“変貌する”言い切っていただろうが、カルチョメルカート真っ盛りの今は、多少の疑問が持っている。
なぜなら、ほぼミラン入りが決まったと思われていたアタッカーのジャクソン・マルティネスも、MFのジョフレー・コンドグビアも結局、ロッソネロのユニホームを着ることはなさそうだからだ。
だからシステム自体についても、メルカートが閉まって、実際にどんな選手をミランが獲得したのかが判明するまでは断定できないのだ。
ただし補強は、可能な限り、会長と監督が合意に至った4-3-1-2の形に沿って行なわれるはずである。ベルルスコーニがこのシステムを好むのは、常に“2人のトップとトップ下”がいるからだ。別な言い方をすれば、“ファンタジアとオフェンシブなプレーのための空間”があるからだ。
ただ、とにかく今のところ、それを担う新加入の選手の名前を挙げることはできない。ジャクソン・マルティネスからズラタン・イブラヒモビッチ、カルロス・バッカからエディンソン・カバーニまで、噂は尽きない。
ここで、素朴な疑問が持ち上がる。昨シーズンのミランは、4-3-3を実践すべくオフェンシブなサイドの選手を多く獲得していたが、システムが変わった今、彼らはどうなるのか?
もちろん、そのうちの数人は放出されるだろう。その候補として最初に頭に浮かぶ名前は、アレッシオ・チェルチだ。彼のここまでの貢献度は、確実に期待以下のものだった。チェルチのレンタル期間はまだ1年残っているが、それを待たずしてミランを去る可能性は大いにある。
続いてもうひとり、ミランを後にするかもしれないのがステファン・エル・シャーラウィだ。彼がセカンドトップとして不向きなのは、すでに実証済みである。
4-3-1-2では、サイドの選手はあまり必要ない。必要なのは本物のストライカーであり、エリア内での動き方やゴール前でのDFのかわし方を知っている選手である。サイドからスタートし、中央に切り込んでいくことはあまりない。
では、本田圭佑はどうなるのか? 私は、彼はミランに残るだろうと見ている。仕事に対するアプローチにしても、戦術的なインテリジェンスにおいても、彼は重要な選手だからだ。
ミランに来てから1年半、本田は常に右サイドの攻撃を担ってきた。怪我人続出で仕方なくインザーギが彼を中央で使ったことはあったが、それも数える程である。本田はずっと右サイドを上がったり下がったりしてきた。それまでやったことのないプレーだったのに、その任務を非常にうまくこなしていた。