納豆嫌いが開発した“納豆嫌いでも食べられるようになるふりかけ”を、納豆嫌いの記者が試してみた

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我ながら情けのない話ですが、“好き嫌い”が異常に激しいです。食べられないものばっかり! レバーに、牡蠣に、グリンピース……。もし私が「食わず嫌い王決定戦」に出たら、連戦連敗でしょうね。そんな記者にとって、最大の難敵と言えば「納豆」。関西生まれではないのですが、苦手ですねぇ……。とにかく、臭いがダメ。意を決して口にしたら、味もダメ。あれを口にするなんて信じられません!

そんな時に、見つけました。「有限会社 味源」より発売中の『納豆が更に旨くなる魔法のふりかけ』(各400円/税抜)が、かなり話題を呼んでいるらしく。これ、タイトル通りに納豆が美味しくなるふりかけであります。

このふりかけ開発の経緯を調べると、かなり信用できるストーリーになってまして。何しろ、同社代表・西山泰和氏が大の“納豆嫌い”だというのだから。これまで健康のため幾度となくチャレンジしたものの、毎回、納豆の前に撃沈してしまった西山代表。そんな氏が、積年の思いを込めて「納豆嫌いでも食べれるようになる!」商品の開発に乗り出した。……というのが、今回の開発へ至る流れ。社内で納豆嫌いのスタッフを10名選抜し、数度の研究と試食を重ね、約半年の開発期間を経て「これなら美味しく食べられる!」と胸を張れる一品を遂に生み出したというのです。

でも、信じられますか? 納豆って、味も臭いも強烈だし。ふりかけ一つで、本当に食べられるようになるのかしら。……というわけで、取り寄せました。実際に納豆を買い、その上に『納豆が更に旨くなる魔法のふりかけ』をかけ、嫌々チャレンジしてみたいと思います!

はい、届きました。どうやらこのふりかけは、3種の味が用意されている模様。

●梅
梅の顆粒、梅肉、赤しそを香りよくブレンドした。これにより、納豆が梅の香りに包まれる。納豆を食わず嫌いの人にオススメ。

アップで見るとこんな感じ。ゴマやのり、ピンク色の梅干っぽい粒も確認できます。

●わさび
わさびの香りと味を全面的に押し出すことにより、納豆の臭いと味を抑える。納豆の臭い、味がとにかく苦手な人にオススメ。

●キムチ
納豆とキムチは共に発酵食品であり、相乗効果を狙っている。辛み、酸味が納豆に合うよう、香味原料をブレンドした。納豆を食わず嫌いの人にオススメ。

合計10種類もの味を企画し、その中で特に臭いと味が変化したものが「わさび」「キムチ」「梅」の3種だったそう。これは、期待できるじゃないですか……!

じゃあ、ご飯をよそります。そして納豆を開け、乗せちゃいます。……う〜わ。本音を言うと、もうギブアップだな。なぜ我が家の食卓に、納豆のスメルを充満させなければならないのか。しかし、自分で選んだ仕事だ。行くしかない。「特に“納豆嫌い”を克服させてくれる強力な味は、キムチ味です」(同社・担当者)
じゃあ、勿体ぶらずにキムチ味から試してみます!

ちなみにご飯に乗せた納豆の量は、ちょい控えめのボリューム。……勘弁してください。怖いんです。ビビってるんです。それでも臭いが確実に私の鼻まで届いているので、息を止めながらキムチ味ふりかけをムチャクチャかけました。結果は、朗報。明らかにキムチの臭いで、上書きされてますよ! 納豆の臭いが、どっかに行ってしまいました。嬉しい!!

しかし、本番はここから。本当に食べられるのか? 果たして、私にできるのか。では25年ぶりくらいに、いただきますーっ。……あっ、食べられないことはない。いや、わかってます。明らかに、納豆の味は克服してません。でもキムチ味が刺激的なので、完全に納豆の味を打ち消してくれている。この方法だったら、私にも食べられる。味も臭いも、クリア!

ちなみに梅味の方も、私の心強き味方となってくれました。強めの梅テイストが、完全に納豆テイストを消し去ってくれた!残るわさび味ですが、これは他の2つに比べ少しだけマイルドなのか? いや、食べられることは食べられます。これだけで、私にとっては本当に凄い。でも、たまに、隙間から納豆の味が舌に伝わって「ウッ!」となってしまったのは、ここだけの話にしておいてください。
「『納豆が食べれるようになって感動した』、『納豆独特の味、香りがある程度緩和された』、『今まで納豆を食わず嫌いで食べてこなかったが、これなら食べても良いと思う』といった声が、“納豆嫌い”の方々より寄せられております」(担当者)

最後に、原理を説明しましょう。ネギ、ゴマといった香味原料をそのまま使用し、納豆の臭いと味をセーブ。そこに「わさび」「キムチ」「梅」3種類の顆粒を配合し、絶妙な味に仕上げる……という考え方です。

兎にも角にも、生粋の“納豆嫌い”である記者が食べられたのだから、これは本物だ。そして、心の底から感動でした。納豆を食べて後味が悪くなかったのは、生まれて初めてだもの。でもこんなに体を張った取材は、生まれて初めてかもしれません。
(寺西ジャジューカ)