画像提供/東洋経済新報社

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 30歳を過ぎた未婚・子なし族を世間では「負け犬」と呼んでいることは、すでに皆さまご存じであろう。いくら信念を持って独身ライフを過ごしていようが、後ろ指さされちゃうこの負け犬。最近では「あ〜負け犬ですけど、何か?」と完全に開き直っている女性が続出しているが、ここにきて、信念や独身の自由さを捨ててまでも「負け犬脱却」を図りたくなってしまうような事実が発覚した!

 なんと「負け犬は既婚女性に比べると病気になりやすく死亡率が高い」らしいのだ。日頃から負け犬、負け犬とさげすまれているのに、寿命まで短いんかい! と思わず身を乗り出してツッコミたくなるこの事実。そのメカニズムは『負け犬はなぜ早死になのか』(東洋経済新報社)に、こと細かに書かれている。

 「結婚しているからといって、未婚の女性よりも生活が満たされるとは限りません。ただ未婚女性の場合、自分の立場が社会で負け犬と判断されている、という意識が心を傷つけ、健康を害しているのでしょう」

 そう語るのは著者の高田明和氏。負け犬と呼ばれる未婚女性が既婚女性よりも病気になりやすく、死亡率が高いというのは、統計で顕著に現れている。さらに自殺率も高く、不慮の事故で亡くなるケースも既婚女性に比べるとはるかに多い。負け犬は運にまで見放されるということらしい。

 高田氏によると、人間の幸せの判断基準は相対的価値観らしい。周囲に、自分よりもセレブな人や恵まれた環境にいる人などがいると、何不自由ない生活を送っていても幸福とは思えない、というのがこの考えだ。その結果、精神的にストレスを感じ、うつ状態になり、肉体的には高血圧、高脂血症、そして高血糖などという生活習慣病の症状を示していくようになるんだそう。

 本書を読み進めていくうちに、今すぐにでも結婚相談所に走りこみたくなってきたのは私だけだろうか。いくら信念を持っていようが、背に腹は変えられない。健康が一番だもの。みなさんも少しでも「結婚してもいいかな・・・」と思うのなら、「産まず、嫁がず」を続けていくのは考えものかもしれない。(平田桃子/verb)

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