中国メディア・澎湃は1日、世界で毎年数百万人が死亡する原因とされる恐ろしい生活習慣について紹介する記事を掲載した。

 記事は、11月29日に中国国内で行われた慢性疾患にかんするシンポジウムで、米サウスカロライナ大学の運動科学専門家が「運動不足の人体への危害は今や喫煙を超えており、世界で毎年100万人が運動不足によって死亡している」と語ったことを伝えた。

 この専門家は、データの裏付けとして英国の著名な医学雑誌・ランセットに掲載された研究を紹介。2008年に世界で530万人が運動不足により死亡しており、喫煙による死者数の500万人を上回ったとした。また、昨年WHOが発表した見積もりでは、毎年世界で320万人が運動不足により死亡しており、その数は急速増えているとされたことを示した。

 また、運動不足が生活習慣病を引き起こすもっとも危険な因子の1つであり、心臓病の6%、2型糖尿病の7%、乳がんや大腸がんの一種である結腸がんの10%が運動不足と関係があるとの研究報告もあることを紹介した。

 記事は、中国国内で今年行われた6-69歳の健康、運動状況にかんする調査で、優秀レベルだった市民の割合が13.8%にとどまり、都市部における体重超過者の割合が33.6%に達したことを紹介。そのうえで、青少年は毎日少なくとも60分は中(最大心拍数の70%前後)-高強度(同85%)の運動を、成人者は週に150分の中強度、もしくは75分の高強度の有酸素運動が必要であるという専門家のアドバイスを伝えた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)