“かわいいを社会に発信”をコンセプトに昨年2月に会社を設立した“女子高生社長”椎木里佳。事務所はまさかの六本木ヒルズ!! 女子高生でありながらヒルズ族で美人と非の打ち所がないキャリアウーマン

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代表取締役とは、株式会社を代表する権限を持つ取締役……まあ、難しいことはどうでもよろしい。おっさん、じいさんばかりのイメージだけど、実はこんな才色兼備なすてきお姉さん社長もいるんです!

まずは若干16歳、中3で起業した“JK社長”椎木里佳(しいき・りか)さん。

■きっかけは見返してやりたい気持ち

都内の私立高校に通う女のコ。しかし、れっきとした社長なのだ。

「小さな頃から映画監督とかタレント事務所とか、将来の夢がいくつもあったんです。そうしたら父から、『起業して多くの才能を集めれば、全部実現できる』と言われて。だから、経営者になりたいとはずっと思ってました」

──それで、中3で起業したと。

「直接的な理由としては、その頃、周りから『男たらし』ってすごいディスられてて」

──男たらし!?

「まあ、『遠からず』だったんですけど(笑)。有名になって、悪口言う子を見返してやろうと思いまして」

──とにかく社長になろうと思って起業したと。事業内容は?

「今は女子高生をターゲットにしている会社のマーケティングサポートをしています。例えば、LINEスタンプを作るときに『これは女子高生にはウケない』というようなアドバイスをしたり。ほかにアプリの開発もしていて、昨年『JKめざまし』というアプリをプロデュースしました」

──今後の目標は?

「最年少での上場です。今の記録が25歳らしいので、私が更新したい。まあ、会社の従業員は私だけで、私の月収も大卒初任給程度。まだ道は遠いんですけどね」

椎木里佳(Shiiki Rika)

1997年生まれ、東京都出身。都内の私立高校に通いながら会社を経営。現役女子中高生約50人による「JCJK調査隊」を率いる

●会社データ

社名:株式会社AMF 会社所在地:東京都港区 設立:2013年2月 資本金:45万円

事業内容:女子高生向けのマーケティングサポート、プロデュース等 社是:感謝・謙虚・全力

URL:http://amf.tokyo.jp/

続いては、キャバドレスで年商9億円も稼ぐ“セレブ美女社長”清水彩子さん(32)だ。

■やって失敗しないと成功もない!

キャバドレスのブランドを立ち上げ、通販を中心に売り上げを伸ばし続ける清水社長。なぜ起業を?

「中学、高校時代に住んでいた新潟に遊びに行ったら、キャバクラの女のコがスーツで接客してました。当時、東京ではドレスがはやっていて、『新潟でドレスをはやらせることができる!』と思い、すぐに新潟でお店を開いたんです」

──「思い立ったらすぐ行動」でこられたようですが、失敗は?

「渋谷109への出店の失敗は悔しかったですね。泣いたし、落ち込みました。でも、得るものも大きかったです。いくら勉強していろいろ学んでも、物事ってそう簡単にはいかないもの。どんなことも、まずはやらないと答えは見えないし、やって失敗したらそこから考えてどうにかしていけばいいという気持ちで仕事をしています」

●清水彩子(Shimizu Ayako)

1982年生まれ、東京都出身。2005年に新潟でドレス販売のショップを出店し、株式会社sugarを創立。翌年、ネットショップを開業。昨年、年商9億円を達成

●会社データ

社名:株式会社sugar 会社所在地:新潟県新潟市 設立:2005年6月 資本金:500万円

事業内容:キャバドレスの販売 社是:チャレンジする気持ち、人を思う気持ちを忘れずに創意する

URL:http://www.sugar-net.com

3人目はふたつの会社で女性を応援する“ママ社長”佐々木和子さん(27)。

■アイドルの養成から、ママの起業まで支援

ふたつの会社を経営する佐々木社長。

「結婚や出産で人生を経済的に左右されないよう、ママの起業や在宅ワークを支援するのが『マリアスマイル』の業務です。例えば、何か資格を持っていたら、自宅でサロンや教室が開けるようコンサルしたり。内容は個々のママのスキルに応じて考えます」

──起業に当たって、一番苦労したことは?

「夫の説得です(苦笑)。夫はもともと、女性が仕事をすることに賛成ではなく、その壁を越えるのが大変で」

──もうひとつの会社では、現在、アイドルの卵を集めて、埼玉の大宮で飲食店を開くべく準備中だとか。

「私自身、プロダンサーを目指した時期がありました。だからこそ女のコたちの夢を叶(かな)えると同時に社会で通用する女性を育成したいです」

●佐々木和子(Sasaki Kazuko)

1987年生まれ、埼玉県出身。短大卒業後、アパレル会社に就職し、プランタン銀座で勤務。妊娠、出産を経て、個人事業主として活動開始

●会社データ

社名:株式会社マリアスマイル 会社所在地:東京都豊島区 設立:2014年1月 資本金:300万円 事業内容:母親の在宅起業サポート 社是:ママの価値をお金に変え、ママの笑顔を創造する

URL:http://marisuma.net/

社名:株式会社ドリーミングワークス 会社所在地:東京都豊島区 設立:2014年6月 資本金:1000万円 事業内容:飲食業、芸能事業

URL:http://www.i-doll-omiya.com/

ハワイが生んだ自然派社長として、ハワイと日本で働くのは稲端麻美子さん(29)。

■キッカケは「奇跡の木」との出会い

海外の大学を卒業後、日本へ帰国したが、自分を見失い精神的にも肉体的にも病んでしまったという。

「その頃、ご縁があってハワイに行くことになりました。それこそ、『もう日本に帰ってこなくてもいいや』という思いで。それでハワイで農業でもやろうかとか考えていたときにモリンガという植物に出会って、葉っぱを食べたり、お茶にして飲むうち、自分の状態も良くなったんです。栄養素が豊富に含まれていて、体に詰まった毒素が出ていくのが感じられたんですよ」

──それで現地で「奇跡の木」ともいわれるモリンガを自然食品として販売されるようになったと。

「ハワイで会社をつくってから4年目です。最近になって日本でもようやくモリンガって何?とか話題になってきていますね。売り上げも伸びてきていてうれしいです」

●稲端麻美子(Inahata Mamiko)

1985年生まれ、東京都出身。カリフォルニア州立大学卒業後、アメリカにて栄養学や東洋医学などを習得。2011年ハワイで起業した後、日本法人を設立

●会社データ

社名:株式会社 ネイチャーズチェストジャパン 会社所在地:東京都新宿区 設立:2013年3月 事業内容:自然食品・雑貨、オーガニック食品の製造、輸入、卸売りなど 社是:原点に還り、ありのままに生きる

URL:http://nc-hawaii.com/

5人目は平山愛子さん(33)。リケジョの知識を化粧品に生かして会社運営する。

■毎年1.5倍で増益中。目指すは週休3日制!?

管理栄養士にして、生物学の論文を発表という経歴がまずすごい。

「日本では管理栄養士の地位が低すぎますけど、欧米では医者と同格。もっと医者に近づくしかないと、医学部と共同研究できる慶應の理工学部の大学院に行きました」

──大学院での経験は今の事業にリンクしているんですか?

「大学の研究室には、薬として世に出せないまでも、一般の商品には生かせる研究があるんです。それで、今の細胞学の裏づけがある商品開発につながりました」

──売り上げは?

「おかげさまで、会社を興してから毎年約1.5倍ずつ増えています。いま従業員は5人全員が女性なんですが、女性が結婚と出産で仕事を辞めてしまうのがもったいないなと。働きながら子育てができる体制として、週休3日を目指しています!」

●平山愛子(Hirayama Aiko)

1981年生まれ、東京都出身。日本女子大学家政学部卒業後、管理栄養士に。06年、慶應義塾大学大学院理工学研究科にて理学修士取得。美容ポータルサイト『キレイ学』も運営

●会社データ

社名:株式会社セレナイト 会社所在地:東京都渋谷区 設立:2007年12月 資本金:1000万円 事業内容:化粧品、食品、生活用品の企画開発および販売など

URL:http://selenite.jp/

日本企業を助ける国際派弁護士として活躍する仲舞さん(32)は株式会社TIDの代表取締役。

■家では判例集ばかり読みふけっています

ニューヨーク州弁護士資格を持った社長が率いる、国際訴訟サポートの会社とのことだが……まったく想像つきません!

「例えば独占禁止法対策ですね。企業が合併するとき、独禁法違反ではないってことを当局に対して証明しなければならないことがある。あるいは、日本企業がアメリカで訴えられたら証拠提出をしなきゃいけない。そのための調査や調査のサポートをしたりしています」

──従業員数は?

「スタッフは20名ほど。日本語以外の言語能力を持った方、法的な知識のある方は常に募集しています」

──プライベートはどんな感じなんですか?

「今、仕事がすごく楽しくて。家でも判例集とか読みふけっていますよ。おかげで恋愛する時間がありません……(泣)」

●仲舞(Naka Mai)

1982年生まれ、東京都出身。2000年成城大学法学部卒業、08年テンプル大学法科大学院に留学。10年ニューヨーク州弁護士資格取得

●会社データ

社名:株式会社TID 会社所在地:東京都港区 設立:2013年10月

事業内容:国際訴訟サポート

コンタクト:administrator@tidlegal.com

最後は社長自身もステージに立つ山下明花(さやか)さん(29)。

■社長は今日もステージに立つ

音大院生時代に演奏のアルバイトをしていたとき、音楽だけで生計を立てている人がほとんどいないという現状を知った山下社長。

「どうにかして音楽を『仕事』にして、少しでも多くの若い演奏家たちが演奏する場をつくりたいと思いました。もともと経営に興味があって、経営支援のビジネスを展開する会社で役員秘書をした経験から、自分で会社をやってみようと」

──登録している演奏家は約50人ほどだとか。山下社長自らも一緒にピアノ奏者として、イベントをつくり上げているんですね。

「最近はクラブサウンドに弦楽器をのせてベートーベンの『運命』を演奏するなど、クラシックをカジュアルに楽しんでもらえるイベントを行ない、クラシックファンの拡大を狙っています」

●山下明花(Yamashita Sayaka)

1985年生まれ、東京都出身。3歳からピアノを始める。桐朋学園大学卒業後、同大学院の修士課程に進む。大手人材総合サービス会社でビジネスを学んだ後、起業

●会社データ

社名:株式会社ミュージッククラシックフラワーズ 会社所在地:東京都港区 設立:2013年10月

事業内容:演奏家派遣、イベント企画、ピアノ演奏など 社是:時代に合った最高の演奏・パフォーマンスをお届けしたい

URL:http://mcf-music.com/

(取材・文/頓所直人 取材協力/絵音 藤田大輔希 撮影/利根川幸秀[椎木社長、清水社長、稲端社長、平山社長] 下城英悟[佐々木社長、山下社長] 本田雄士[仲社長])