中国メディア・環球網は21日、米国のシンクタンクが開催したフォーラムで米国内の専門家や元官僚から、日本に戦争の歴史を正視するよう求める一方で、韓国に対しても「噛みついたら離さない」態度をやめるよう呼びかける声が出たとする米メディア・AP通信の報道を伝えた。

 記事は、米シンクタンクの1つ、ヘリテージ財団が19日に開いたフォーラムで 安豪栄(アン・ホヨン)駐米韓国大使が「日本が誠実な態度で慰安婦問題を含む過去の罪を認めないかぎり、日韓関係の修復は難しい」と語ったことを紹介。これに対して米国の専門家からは「両国の態度にも失望している」とのコメントが飛び出したと伝えた。

 同財団の東アジア分野研究員は「米政府は2人のよき友にがっかりしている。日本は知らぬふりをして粗雑な外交手法によって歴史問題を解決しようとし、韓国は噛みついたら離そうとせず、あらゆる問題について歴史問題に結びつけて対処しようとしている」と語った。

 この研究員はさらに、「日本の責任負担に懐疑的な日本人はみな史実に背いており、道徳的なけん責を受けるべきだ」とする一方で、韓国に対しても「感情に任せた民族主義で安保政策を妨害してはならない。誠意などといったあいまいな要求ではなく、日本にとってもらいたい具体的な措置を明確にすべき」と忠告した。

 かつて米政府のアジア事務担当者だったビクター・チャー氏が「韓国からの責任追及によって、日本はますます『対韓疲弊感』を持つようになっている」と記事では指摘。両国が実務的な協力を進めるよう主張したことを併せて紹介した。(編集担当:今関忠馬)