旧日本軍の特攻艇「震洋」=雷公電影提供

写真拡大

(台北 20日 中央社)高雄市左営区でこのほど、旧日本軍の特別攻撃隊「震洋隊」の基地跡が見つかり、注目を集めている。18日付の聯合報が伝えた。

「震洋」は炸薬を搭載し、敵の艦船に体当たり攻撃する特攻艇のことで、太平洋戦争下の高雄には4部隊が配置されたという。

今回、軍関係者とその家族が住んでいた「自助新村」の解体工事に合わせて行われている遺跡の発掘作業によって発見されたのは、震洋隊基地の敷地内にあった指揮所や防空壕、神社の参道跡など。地元の「旧城文化協会」の郭吉清さんによると、特攻隊は1945(昭和20)年1月に進駐して来たが、終戦後、神社が破壊されないよう、隊員たちは木製の神座を焼き払ってから引き揚げたという。

自助新村からは震洋隊基地跡のほか、清の時代の城門跡なども出土しており、旧城文化協会と高雄市文化局による協議の結果、遺跡保存のため取り壊しの一時中止が決まった。

(編集:羅友辰)