2011年の秋から冬にかけ中国各地で放送された後、台湾や香港でも放送され、高い人気を誇ったメイドイン中国の宮廷ドラマ『後宮甄〓傳』。台湾メディアが、「日本での放送も決定した」と伝えた。(〓は女へんに「環」のつくり)

 このドラマはアメリカで放送され、日本でも放送が決まって人気が世界各国に広がっているとのこと。台湾のテレビ局・TVBSは放送やウェブニュースでその現状を伝え、「日本タイトルは『宮廷争覇女』のようだ、と中国のウェブサイトが報じている。日本文化を研究する台湾の著名教授は本作を視聴済みで、“日本放送時は、翻訳家が大変な苦労をするだろう。あからさまに嫌みを言うなどこのドラマに出てくるような態度は、日本社会に受け入れらない。日本ドラマは相手を拒否する時や非難する時でさえ、敬語を使うことがあるほど”とコメントした」と紹介している。ストレートな表現をしない日本人を共感させるためには、相当な準備が必要だろうと示している。「中国の宮廷争いは、日本文化とは大きく違うので理解してもらうのは難しいのではないか」という見方だ。

 だが中国の宮廷ドラマが、日本で注目されファンを獲得しているのも事実。11年制作の「ドラマ『歩歩驚心』が、日本では『宮廷女官若曦(ジャクギ)』というタイトルで放送された。また1998年制作の「ドラマ『還珠格格』が、『還珠姫〜プリンセスのつくりかた〜』というタイトルになり、こちらも放送されている」とTVBSは伝えており、「同じように『宮廷争覇女』も日本の視聴者に支持されるのか!?」と予測。

 『宮廷女官若曦(ジャクギ)』と『還珠姫〜プリンセスのつくりかた〜』は、「恋愛ネタを中心にした展開だったが、『後宮甄〓傳』のストーリーは相手を落とし入れる女同士の闘い。翻訳者の腕が試される作品だ」としており、日本語のせりふの表現が、視聴者の心をつかむ鍵になりそうだ。(編集担当:饒波貴子・黄珮君)