インテルは26日、クラウディオ・ラニエリ監督の退任と、後任としてアンドレア・ストラマッチョーニ監督が就任することを発表した。ストラマッチョーニ監督はわずか7カ月強で、プリマヴェーラ(U-20)からトップチームの指揮官に昇格した形だ。素晴らしい飛躍である。

ストラマッチョーニ監督は25日、アヤックスをPK戦の末に下し、インテルのプリマヴェーラを欧州王者へと導き、常に正しい選択ができることを示した。そして26日、最高の名門クラブの一つのベンチに座ることとなったのだ。

セリエC時代のボローニャで、レンツォ・ウリヴィエリ監督の下でプレーした経験を持つストラマッチョーニ監督は、重傷を負って現役を引退。ローマ近郊のクラブ、ゼータ・スポルトでコーチ業をスタートする。以降、大変な下積みをしつつ、多くの勝利を手にした。

ストラマッチョーニ監督は3度の優勝を経験している。そのうちの一つはロムレアで、残りの2つはローマの下部組織で手にしたものだ。ローマではジョヴァニッシミ(U-15)、アッリエーヴィ(U-17)でのものである。

ストラマッチョーニ監督にとって最初に大きな飛躍となったのは、2005年。ブルーノ・コンティ氏がロムレアにいた同監督をローマのエゾルディエンティ(U-13)に呼び寄せたのだ。この年、ストラマッチョーニ監督はエゾルディエンティからジョヴァニッシミの地域リーグ、さらに全国大会へとステップアップ。わずか数か月で4つのカテゴリーを経験した。06年にはジョヴァニッシミで2度目の優勝を飾り、10年にはアッリエーヴィの全国大会で自身3度目の優勝を果たしている。

2度目の大きな変化が訪れたのは、昨年の夏だ。ストラマッチョーニ監督の下には2つのオファーが届いた。一つはインテル。もう一つは、U-17イタリア代表にというアッリーゴ・サッキ氏からのオファーだった。

ストラマッチョーニ監督はクラブチームを率いることを望み、インテルのプリマヴェーラを指揮するためにミラノへとやって来た。そして、そのクオリティーを確固たるものとする。複数の戦術を駆使しつつ、攻撃的なプレーを提案。選手たちにも適応し、短期間でチームのアイデンティティーをつくり上げた。