日本の古美術商に侵入し、240億ウォン(約17億円)相当の朝鮮時代の文化財を盗んだとして強盗損害などの罪に問われた40代の男の裁判で、ソウル南部地裁は29日、懲役7年を言い渡した。男は奪った文化財を、韓国に持ち込んでいた。複数の韓国メディアが報じた。

 裁判所は、「犯行は緻密に計画されていただけでなく、被害者に強引に睡眠薬を飲ませ暴行した」「刑の執行停止中に再度犯行に及ぶなどの点から、厳しい処罰は不可避」と述べた。ただ、量刑については、犯行について自白し、健康問題などがあることなどを考慮したと説明した。

 報道によると、男は2002年5月29日、東京で古美術商を経営する男性の家に侵入し、男性の妻を脅し青華白磁や高麗青磁などの陶磁器を盗んだ疑い。裁判所は、男がパスポートを偽造して10数回に渡り出入国した公文書偽造の容疑でも、懲役6カ月を言い渡した。

 盗まれた文化財の中には、300年前に制作された青華白磁の一種で、150億ウォン(約10億円)相当の『李朝染付五爪龍壺』も含まれていた。

 韓国メディアは、文化財を「日本が強奪した朝鮮時代の陶磁器」と紹介し、40代男性が日本の古物商から文化財を再び強奪したと伝えた。(編集担当:新川悠)