「ナナメ観特撮映像館」、第23回ではいよいよメカゴジラの登場です!

「ゴジラ生誕20周年」ということで、新たにゴジラ最強の敵、メカゴジラが登場する。内容的にも充実していて20周年記念映画として力を入れて制作されたことを感じさせる。
舞台はアメリカから返還され、海洋博を控えた沖縄。これまで大阪万博や東京オリンピックなど、現実のイベントにからんだ作品がなかっただけにこの点では異色ではある。

海洋博の工事現場から発見された遺跡の壁に記された予言が次々と現実となり、富士山からゴジラがの登場し街を破壊していく。そして予言に従ってキングシーサーを復活させるという展開。

キングシーサー復活の鍵となるシーサーの置物をめぐってのスパイ戦的なスリリングなシーンや、岸田 森演じる謎の人物の正体など、シナリオ的にもいい感じではなるのだが、なぜいまになって予言が的中するのか、予言された異常現象はなぜ起こるのか(西から太陽が昇るというのだけは解説されていたが)、細部にはいい加減なところも多い。

富士山から現れたゴジラにアンギラスが戦いを挑み、その皮膚のしたに金属部分があることが判明。また街を破壊するゴジラに、もう一匹のゴジラが現れて、いよいよそれが偽のゴジラだとわかる。こう書いてみると偽ゴジラの正体に迫るミステリー的な展開があるようにも思えるだろうが、実際はもう少しスリリングにその正体を暴いてほしかったという気もする。もっともタイトルに「対メカゴジラ」とあっては最初からネタバレしているも同然といえるけれども。

キャストにも平田明彦や小泉 博といったこれまでのゴジラ映画出演者が登場していて、20周年を盛り上げている感じだ。

監督/福田 純、特技監督/中野昭慶
キャスト/大門正明、青山一也、田島令子、平田明彦、小泉 博、ほか。
1974年/日本/84分

■ライター紹介
【猫目ユウ】

ミニコミ誌「TOWER」に関わりながらライターデビュー。主にアダルト系雑誌を中心にコラムやレビューを執筆。「GON!」「シーメール白書」「レディースコミック 微熱」では連載コーナーも担当。著書に『ニューハーフという生き方』『AV女優の裏(共著)』など。


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