インテルは28日、チャンピオンズリーグ準決勝セカンドレグでバルセロナと敵地で対戦する。負傷による出場が心配されたMFヴェスレイ・スナイデルは、先発出場するようだ。インテルのジョゼ・モウリーニョ監督は前日会見で、「90分間フルでもつかどうかは分からない。でも、ピッチに送り出すよ。この数時間でずいぶんと良くなったし、今朝(27日)はグループと練習したからね」と話している。

さらに、モウリーニョ監督は「何キロも走ってきた選手に休息を与える以外、私はフォーメーションを変えることを好まない」とコメント。FWマリオ・バロテッリの招集メンバー入りについては、「(デヤン・)スタンコビッチのせいだよ。彼は出場停止なのに、一緒に連れていくように頼んできたんだ。それで私は彼に、『試合に出られないお前を連れていくなら、全員を連れていくことになる』と答えたんだよ。そしてそのとおりにしたのさ」と語った。つまり、マルコ・アルナウトビッチ、マクドナルド・マリガ、リカルド・クアレスマらとともに、バロテッリはスタンド観戦の恐れもあるということだ。もしくは、よくてベンチスタートということである。

試合を前に大変な気迫を見せているバルセロナの地元メディアに対し、モウリーニョ監督は「私が(ファーストレグで笛を吹いた)ポルトガル人主審とレストランで一緒にいた? 私にはほかの仕事について考える時間はないし、幸いにもほかに収入源は必要としていない」とコメント。テレビでは黒のユニフォームに「オレたちは死に物狂いで戦う」「歴史的な逆転劇を」と書かれたCMが繰り返し流れ、バルセロナDFジェラール・ピケはインテルの選手たちがサッカー選手であることを後悔するように願うとまで話している。だが、モウリーニョ監督は冷静に次のように語った。

「審判に関して恐れはない。私が恐れているのは、選手たちが審判に影響を与えたり、彼をだまそうとすることだよ。雰囲気? ほかの試合と同じさ。これは戦争じゃないんだ。苦悩なんてないよ。どうしてバルサがそういう宣言をするのかが分からない。彼らには逆転できるだけの力がある。これは一つの試合であり、戦争じゃないんだ」

一方、バルサFWリオネル・メッシについて、モウリーニョ監督は「たくさんのチームがゾーンでマークし、包囲網などしなかった。調子が良ければ、我々が見てきたように、彼は4ゴールを決められるからでもある。捕まえられなくなるんだよ。彼の日にならないことを願おう。いずれにしても、ウチの選手たちはどうすれば良いか分かっている」とコメントしている。

バルセロナとインテルの対戦は事実上の決勝戦だという意見もあるが、モウリーニョ監督は「確実に違う。もっと価値の低いものだ」と一蹴。試合前の両チームの精神状態について尋ねられると、「我々にとってファイナル進出は素晴らしい夢だ。彼らにとっては(進出しなければいけないという)苦悩のようだね」と答えた。