今季序盤にローマの指揮官を辞任したルチアーノ・スパレッティ監督が、秘密協定を結んでいる。11月末まで、彼はゼニト・サンクトペテルブルクとの合意を認めないことだろう。だが彼は、10月1日に現地を訪れた際に、約束をしているのだ。すでに契約にサインもされ、その詳細も明らかになってきた。スパレッティには年俸400万ユーロで2011年までの契約が用意される。だが、3年目のオプションもついているようだ。

つまり、すでに800万ユーロは金庫にしまわれるということである。それはまた、彼のタイミングの良い動きについても説明する。不振に騒ぐローマを、シーズンが佳境に入る前に去り、2010年から始まるロシアリーグ再開までは様子を窺う。そのため、アトレティコ・マドリーやミランからの誘いも聞かれなかったのである。

ロシアリーグは残り4試合で、11月29日に終了する。そこから、ゼニトはようやく来年に向けてのプランを公に組み始められるのだ。今シーズンからゼニトにはイタリア人FWアレッサンドロ・ロジーナが所属し、新天地にうまく溶け込んだようであることも忘れてはいけない。

さらに、スパレッティ監督の希望にも注目する必要がある。彼が補強の要望を出すことは間違いない。特に、ゼニトが3位以内に入り、チャンピオンズリーグ(CL)出場権を得ればなおさらだ。3位に入れば、ゼニトは来季のCLの予選3回戦から出場できる。

直近になって浮上している名前は、ローマMFシモーネ・ペッロッタとMFダビド・ピサーロだ。両選手とも今シーズン限りでローマとの契約が満了となり、それぞれスパレッティ監督の愛弟子であることは言うまでもない。だが、現在ローマを率いるクラウディオ・ラニエリ監督も、両選手には期待しているだけに、様子を見る必要があるだろう。