エスパニョールに移籍を果たした日本代表の司令塔・中村俊輔。昨シーズンはスペインリーグ10位という成績ながらも、今シーズンは4万人収容のコルネリャスタジアムも完成し、クラブにとっても勝負の年となる。

そんな節目の年にクラブが獲得した日本のスーパースターに、エスパニョール・リブレ会長も、「私にとっては、クリスチアーノ・ロナウドより大切な選手」と絶賛、その存在は重宝されているようにも見えた。

だが、クラブの実情は意外にも中村の歓迎ムード一色とはいかないようだ。日本テレビ系列『SUPERうるぐす』(18日放送分)では、スペインの現地取材を敢行。「フリーキックが素晴らしい」という現地ファンのコメントを紹介したが、スペインas紙でエスパニョールの番記者を務めるイバン氏は同調せず、「デ・ラ・ペーニャはフリーキックを得意としているし、ルイス・ガルシアもだ。在籍年数も長いし、彼らがフリーキックを蹴る」と言い切るのだった。

また、同番組では、中村の元チームメイトで、かつては横浜マリノスに在籍したサリナス氏を直撃。中村がフリーキックを蹴ることについて、「南米の選手が持っているマリーシア(ずる賢さ)が日本の選手には足りない。日本の選手はできるんだという自信を持つこと。中村にとってはリーダーシップを執ることも大切。PKやFKを請け負う気持ちの強さも大切」と語ったが、当の中村は、「今まで通りやるだけです」と素っ気無く答えながらも、「数少ないところで決めるかどうか。球の質で分かるじゃないですか?こいつ持ってるなとか。そういうところで魅せればいいんじゃないですか?」と確かな自信を垣間見せた。