仏サイト「アキハバラマンガ」からも、「Otaku」文化が配信されている

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   ネット上でオタクが君臨している。ブームは世界に波及し、各国メディアもこぞって「Otaku」を報じ始めたほか、ネット上でもオタク向けのサイトが次々と登場している。世界が漫画やアニメに「萌え」ているなか、「オタク文化」を知らないと恥をかくことになる??

   「Newsweek(ニューズウィーク日本版)」(3月21日号)では、世界に広がるオタクブームを8ページにわたって掲載。それによれば、パリでは漫画喫茶がオープンし、タイではコスプレに萌えている女性が出現するなど、世界中で日本のアニメや漫画が大ブームを巻き起こしているとしている。しかし、海外では、これだけにとどまらずアニメのニュースなど最新情報を伝えるサイトも次々に登場。その充実振りはすさまじい。

日本の最新オタク情報伝えるカナダの巨大サイト

   「アニメニュースネットワーク(ANIME NEWS NETWORK)」は、アニメなどの最新オタク情報を伝えるカナダの巨大サイトだ。

   「『頭文字D』を制作したオービー企画が漫画『湾岸ミッドナイト』をもとにしたテレビアニメを発表」

   「新潮社がデジタル漫画を創刊」

   など、アニメや漫画に関連するニュース(それがたとえ自国で楽しめるものでなくても!)をほぼリアルタイムに配信している。漫画のレビューまで掲載されていて、ポータルサイトなみだ。

   さらに、「漫画サンクツアリ MANGA SANCTUARY」と題されたフランスのサイトではアニメや漫画関連の最新情報のほか仏語版の漫画を紹介。そこでは、「涼風(SZUKA)」の第1巻が5月に出版されることが話題になっていた。さらにトップページに厳島神社の鳥居がでかでかと描かれている「アキハバラマンガ(AKIHABARAMANGA)」。ここではアニメ関連のポドキャスティングが提供され、コメントも投稿できる機能まで備え付けた。

   フランスの大手メディア「リベラシオン(Libération)」は3月6日に次のように「オタク」について説明している。

「Otaku:文字通りに言えば『あなたの家』。日本では、この言葉は家に引きこもっている人物や、パソコンやビデオゲームなどへのマニアックな情熱、のことをいう。一方、フランスでは、もっと一般的で、漫画や日本のアニメの愛好家のことだといえるだろう」

ブラジル人が『聖闘士星矢』について熱く語る

   「フランスでは」のくだりには違和感を覚える人もいるだろうが、確かにフランスでも「Otaku」は一つの社会現象として捉えられているようだ。さらに、3月10日付の同紙は、アニメのキャラクターのオブジェの制作で有名な芸術家・村上隆氏の作品展に触れ、「サブカルチャーであるOtakuを和らげた」と評している。

   フランスに留学している日本人学生は次のように話す。

「メトロ(地下鉄)のなかでクラスメイトのブラジル人が『聖闘士星矢』について熱く語っていた。ブラジルでも放送されていたみたいだけど、日本人の私だって知らないのに…」

   記者も、イギリスで出会った韓国人の少年に「ドジダンピョン(日本の漫画の『炎の闘球児 ドッジ弾平』のこと)知ってる?」と尋ねられたことがある。

   オーストラリアのメディア・オーストラリアンも3月10日に次のように報じている。

   「MANGAは一つのムーブメントだ。無頓着にポピュラー文化を受け入れている人でも、日本の漫画の影響と、それと並行する兄弟分のアニメの映画や、コンピューターゲーム、ファッションや化粧品に気づくだろう」