2019年のiPhoneは双方向ワイヤレス充電? から2020年モデルは全てOLED化? まで。最新アップルの噂まとめ
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3月末のスペシャルイベントの熱気も過ぎ去り、新型iPad Airやmini、第2世代AirPodsの使用レポートや分解記事が目立ち始めた4月の第一週でした。

iPhone2019年モデルは双方向のワイヤレス充電?から2020年モデルはすべてOLED化?まで、最新の噂をまとめて振り返ります。

iPhone2019年モデルは双方向ワイヤレス充電対応?バッテリーも大容量化とのアナリスト予測



アップル関連情報に詳しい著名アナリストMing-Chi Kuo氏は、今年の次期iPhoneは3タイプとも双方向ワイヤレス充電、すなわち「本体がワイヤレス充電できるとともに、他の機器にも無線給電できる」と予測。そして2018年モデルよりも大容量バッテリーが搭載されると述べています。

2019年モデルの画面は前年と同じサイズが引き継がれ、5.8インチ/6.1インチ/6.5インチという3機種構成になるとのこと。そのうちiPhone XSとiPhone XS Maxの後継機にあたるデバイスではバッテリー容量が10〜25%増加する一方で、6.1インチ(iPhone XR後継)は0.5%アップに留まるとされています。

2017年秋に予告され、様々な憶測が飛びかった後に発売中止とされたアップル純正ワイヤレス充電マットのAirPower。その空白を埋めて第2世代AirPodsなどの充電ステーションとしつつ、HUAWEI Mate 20 Proの「ワイヤレス逆充電」機能など、Android各社のトレンドに対抗する動きかもしれません。

アップル、大手新聞にApple News+に参加するよう熱烈に求愛?「メリットがない」として振られたとのうわさ

Apple

全世界で稼働している9億台ものiPhoneを強みとして、300以上の雑誌や新聞の購読を獲得したApple News+。そのなかで米大手新聞The New York Times(NYT)やWashington Postが参加を見送ったのはなぜか、米メディアのVanity Fairが過程を詳しく追った記事が公開されました。

アップル上級副社長のエディー・キュー氏は、同社がニュース版NetflixといわれたTextureを買収した2018年春から各種メディアの勧誘をスタート。そこで上記の2誌にも「熱烈な求愛」を送り、「世界で最も読まれる新聞にするでしょう」と口説いたとのこと。

しかし一部コンテンツだけでなく、全ての記事を提供する条件については譲歩せず。しかも「アップルが定期購読料の半分を取り、残り半分をユーザーの購読時間に応じてメディア各社が配分」といった収入面でも、すでに多くの定期購読者を獲得して一人当たり10ドル以上を徴集している両社にとってはメリットが見いだせなかったようです。

その一方で、やはり大手新聞のWSJがApple News+に参加。その理由は「全コンテンツを提供するが、ほとんどのコンテンツは検索しなければ読めない(WSJ本誌で読んだ方が早い)」のと「デジタル版WSJの顧客は法人ないしお金持ちの個人ユーザーがほとんどで、安価な読み放題サービスは純粋に読者増が見込める」という2点だったとのこと。

社会の公器といわれる新聞も、やはり経営判断を優先しているのかもしれません。

2020年のiPhoneは3モデルともOLED採用、画面サイズは5.42/6.06/6.67インチになるとの噂

Regis Duvignau / Reuters

台湾業界情報誌DigiTimesは、2020年モデルiPhoneが5.42インチ、6.06インチ、6.67インチの3種類になると予測。しかも3タイプともOLED(有機EL)ディスプレイになるとの見通しを報道しています。

さらに最小の5.42インチ(iPhone XSの後継機)では、サムスンディスプレイのY-OctaまたはLGディスプレイの「TOE」と呼ばれるタッチ技術が搭載されるかもしれないとのこと。前者のY-OctaはOLEDスクリーンにタッチ機能を統合して薄型および軽量化を図る技術で、すでにGalaxy Sシリーズなどに採用済みです。

2020年モデルiPhoneはカメラシステムの一部として3Dレーザースキャナーを開発中との報道もありました。そうした先進技術もさることながら、いきなり販売再開して直ちに完売したiPhone SEのように手のひらに収まるサイズの需要も根強いのかもしれません。

アップル、完全ワイヤレスイヤホンPowerbeats Pro発表。2万4800円で5月発売予定



Apple

Beatsブランドの完全ワイヤレスイヤホンPowerbeats Proが、アップル公式サイトで電撃的に発表。日本での価格は2万4800円(税別)、発売は5月とされています。

スポーツ用に設計されたPowerbeatsシリーズの耐汗・防沫性能や左右それぞれ最長9時間再生可能というスタミナはそのままに、2つのイヤーパッドを繋いでいたケーブルがなくなり、左右完全独立型に生まれ変わっています。

第2世代AirPodsと同じApple H1チップを搭載し、音声呼び出しの「Hey,Siri」にも対応。実質的にスポーツ向けAirPodsといえる位置づけです。

そしてAirPodsとの最大の差別化は、本体色で「黒」が用意されていること。ほかアイボリー、モス、ネイビーと全4色あり、ファッション性を重んじる人にも魅力的なデバイスとなっています。

スマートフォンの売上げが大幅に減速している昨今、2019年は完全ワイヤレスイヤホン市場が激戦区になるとの見方もあります。米アマゾンも音声アシスタントAlexa対応の製品を準備中との報道もあり、今年は選択肢がありすぎて迷うことになりそうです。

5G対応iPhoneは2021年デビュー?2020年内にはモデム調達が間に合わないとのアナリスト分析

アップル、5Gモデム自社開発中?インテルもアップルとの関係見直しか



すでに「2019年のiPhoneは5G対応が間に合わず、2020年から」との見方が定着しつつあるなか、2020年でさえ5G対応は無理で2021年に先送りされる可能性があるーーといった大手証券アナリストのレポートです。

アップルにとって5Gモデムチップは他社から調達が必須。とはいえ、5Gモデム最大手のクアルコムとは特許やライセンス料をめぐる訴訟を世界中で繰り広げ、ドイツや中国ではiPhone旧モデルの販売差し止め判決が下されるほどの険悪な仲です。

それに代わるモデム調達先として挙げられている台湾MediaTekは、チップ品質がアップルの求める水準を満たさず。かたやサムスンには現実的な供給能力はあるものの、アップルが(すでにOLEDパネルを供給を依存している状況で)モデムについては同社と提携したがらないだろう、と分析されています。

そもそも現在iPhoneのモデムチップにつき提携しているインテルが5Gモデムチップを提供できれば済む話ですが、同社の幹部らが2020年までには消費者向け「市販製品」は望めないと述べているありさま。今回のレポートでも、インテルは下位互換チップでさえ2020年のiPhoneに間に合うよう供給できるとは考えられないとのことです。

その後、今度は米ビジネス誌のFast Comanyが「アップルはインテルに見切りを付けて、自社で5Gモデムチップを開発中」との観測を報道。それと合わせてインテル社内でも、利幅の薄いモデムチップ生産を儲けの大きいデータセンターサーバ用チップよりも優先するよう強要するアップルとの関係を見直す動きが生じていると伝えられています。

そうした「アップルが5Gモデムチップを確保するのに悪戦苦闘している」との噂に、クアルコム社長自らが「連絡をくれればサポートする」と発言。犬猿の仲となって久しい両社ですが、いざとなればアップルがクアルコムに電話をかける可能性もなくはなさそうです。

iPhone2019年モデルのパーツ写真が流出?背面トリプルカメラ採用か

Weibo

中国SNSのWeiboに「新型iPhone」と称する後部パーツらしき実物写真およびレンダリング画像が投稿。前者には右上に3つのカメラ穴が確認され、下部のワイヤレス充電用と思しき穴と合わせて、先日のiPhone XI(2019年iPhone)用とされた「溶接パターン」の形状とも酷似しています。

2019年のiPhoneがトリプルカメラ説は、昨年4月頃から1年近くも噂されているもの。今年に入ってからも、大手新聞WSJが「ハイエンドモデルのみが背面トリプルカメラ」を予想したのに続き、台湾のiPhoneサプライヤーが「主力スマートフォンモデル用の3レンズ以上のモジュール採用」に自信を持って生産拡大しているとの報道もありました。

そろそろ「右上に正方形の(背面の3枚レンズ用の)穴が空いたケース」写真がリークされるのかもしれません。

米国のApple Music有料会員数、Spotifyを上回る。毎月2.6%〜3%の増加



長らく世界各国で音楽ストリーミングサービスの首位を守ってきた、スウェーデン企業のSpotify。それがアメリカにおいては、Apple Musicの有料会員数が同社を上回ったとの逆転劇が報じられています。

WSJ報道によれば、今年2月時点でApple Musicが2800万人以上に対して、Spotifyは2600万人。この事態は半年以上も前から予想されており、Spotifyも動画ストリーミングサービスHuluとのセット割引など様々なプロモーションで対策してきましたが、成長の目覚ましいApple Musicの猛追をかわしきれなかったようです。

Apple MusicはiPhoneなどアップル機器の巨大なインストールベース(稼働している台数)を基礎にしていることに加えて、Androidにも開放している上にアマゾンEchoにも対応(日本では未対応)してプラットフォームを越えた広がりを見せています。

SpotifyはアップルがApp Storeの支配力を乱用して自社サービス(Apple Music)を有利にしているとしてEU規制当局に提訴していましたが、一方では同社のユーザー1人当たりの売上げは落ちてきているとの分析もあり。広告が表示される無料プランなどの見直しを迫られるのかもしれません。