フジテレビ「ジャンクSPORTS」(16日放送分)では、「プロ野球 現役引退お疲れ様SP」として今季で現役を引退した元巨人・村田修一氏がゲスト出演。村田氏は現役時代に暗黙の了解を破った“あるシーン”について釈明した。

それは2007年10月、元広島・佐々岡真司氏(現・投手コーチ)の引退試合で村田氏がホームランを打ったシーンである。試合は10-0で広島がリードし、9回2アウトだった。本来であれば、マウンドに登った佐々岡氏に花を持たせる場面だが、ホームラン王のタイトルが懸かっていた村田氏は遠慮することなくボールをスタンドへと叩き込んだ。

この時のことを「僕も35本で4人くらい並んでて、ホームラン(争い)。初タイトルだったので、やっぱタイトルってなかなか獲れるもんじゃない」と振り返ったが、この日の9回に佐々岡氏が登場することを知っていたため、「7回くらいから計算すると誰も(塁に)出ないと僕のところに回ってくる」などと焦りを感じていたという。

その一方で、「コーチャーの方とかがこられて、『タイトル懸かってるのわかってるから。佐々岡も真剣勝負したいといってるから。思い切って打ってくれて構わない』っていわれた」と話す村田氏は、「そうはいっても暗黙の了解があるのは知ってる」と前置きしつつ、「1球目みてストライク。2球目カーブがきて、それを見て(佐々岡氏は)本気なんだなと思った」と勝負に応じた。

だが、見事ホームランを打てた背景には驚くべき理由があったという。村田氏は「その日の新聞に(佐々岡氏が最後は)『直球で勝負する』って書いてあった」とキッパリ。「直球が絶対くる」と知っていた村田氏は、見事にこれを打ち返したが、佐々岡氏本人からも「これで踏ん切りよく辞めれる」などと言葉をかけてもらっていたと明かした。