ニンテンドウ64ミニは当面発売せずと米任天堂社長語る。「ファミコンミニはWii UとSwitchの橋渡し」
任天堂のレジーさんことReggie Fils-Aimé社長は、長らく噂されているNINTENDO64(略称N64)の復刻版を発売する予定は当面は存在しないことを明らかにしました。

2016年のファミコンミニ(ニンテンドークラシックミニ ファミコン)、2017年のスーファミミニ(ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン)に続いて、2018年末には速くもN64ミニ登場か、と期待が高まっていたなか、任天堂トップの1人が直々に否定したかっこうです。米Kotakuのインタビューにて、レジーさんはファミコンミニとスーファミミニの戦略的な位置づけを説明しています。

「最初の2つのClassicシリーズ(訳注:海外版ファミコンミニは「NES CLASSIC EDITION」という名称)を手がけた当時は、ハードウェアシステムとしてのWii Uの終了からNintendo Switchの発売までを橋渡しするビジネスとして、あくまで期間限定のことだと明確に意識していました」「それがNES Classicシステムを立ち上げた、非常に戦略的な理由だったんです」


任天堂の前世代据え置きゲーム機Wii Uは2012年に発売。大成功を収めたWiiのソフトを実行できる後方互換性を備えているものの、Wii末期の低迷まで引き継ぐかたちとなり、2016年11月には任天堂公式サイトにも「近日生産終了」と記載されていました。

それからNintendo Switchが発売される2017年3月まで生じた、実に1年以上もの空白期間を埋める必要があったということでしょう。

ちなみに、2017年7月に任天堂がN64コントローラーの線画を商標登録したと判明したことも、N64ミニ登場の期待を盛り上げた要因の1つでした。

レジーさんは続けて、2つのミニ復刻版があの時期だけの例外的な商品に過ぎなかったことを改めて強調しています。

「お客さん達が何かを予期していたかもしれませんが、我々はこれを期間限定のことだったとみなしています。また、お客さんがサブスクリプションサービス(Nintendo Switch Online)でますます増える古典コンテンツを楽しみにしているのは、とても明白です」


昔のレトロゲームは遊べますよ、ただし「ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online」で......ということで、復刻ハードよりもNintendo Switchでのプレイをお勧めしています。

さらにKotakuが「N64クラシックが出る見込みは全くないんですか?」と質問すると、レジーさんは「その可能性を永遠に排除するわけではありません」と言いつつ「私が言えるのは、それが当面の計画には存在しないということだけです」と述べています。

Nintendo Switchが末期を迎え、再び次の据え置きハードまで繋ぐ必要が生じればあるいは、といったところでしょうか。

そこで気になるのが「ますます増える古典コンテンツ」のくだりです。この点を尋ねられたレジーさんは「将来的に、私たちのサブスクリプションサービスNintendo Switch Onlineは、古典コンテンツをプレイできる場所になるだろう」と回答しています。

さらにKotakuがNES(ファミコン)以外も?と訊くと、「その次も視野に入れています」とのこと。

「すでに指摘されたように、私たちはまだNESゲームの完全なライブラリを利用できるようにしていません。だから、それらのコンテンツをSwitch用に最適化する必要があります。それは大変な作業ですよ。あなたと同じように、私もNintendo Switch OnlineでMetroidが遊べる日を楽しみにしてますし(訳注:Metroidはすでに配信中)、我々はそうやってコンテンツをリリースし続けます」


ファミコンゲームが全て移植されたあと、次はスーファミの全ソフトの最適化......となるとN64ソフト移植ははるか未来になりそうですが、気長に待ちたいところです。